シドニー15日ー国民調査の結果、喫煙に関連する病気で死亡する女性の数が今まで以上に増加していることが判明し、ターゲットを絞った反喫煙キャンペーンの必要性が高まっている。
病院の入院受入数と喘息による死亡件数は過去10年で減少しているにも関わらず、女性の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発症率は上昇している。COPDが原因で死亡した女性の数は、1993年で1900人、2003年で2300人と増加。一方、男性の死亡数は4000人から3200人へと減少した。
アデレードを拠点とする研究者は、この数値は国際的な傾向と一致しており、男性よりも女性の方がCOPDを発症する可能性が高いことを示唆しているとした。アデレードのQueen Elizabeth Hospital(クィーン・エリザベス・ホスピタル)のRobert Adams(ロバート・アダムズ)教授は、「COPDはオーストラリアの死亡原因の第4位に位置しており、ガンの次に重要視されている死因となる」と語った。また、アダムズ教授は、COPDの発症リスクの少なくとも60%が喫煙によるものとされており、若年女性が喫煙量を減らすことがこの問題を解決するカギとなると話した。