キャンベラ14日-年間国民賞を受賞した科学者、Tim Flannery(ティム・フラネリー)教授は、最新のNew Scientist (ニューサイエンティスト)誌の中で、オーストラリア北部地域に見られる降雨量の増加は一時的なものであり、人や農業地域を北部へ移すことなど考えずに、国民は、永久的に乾燥した新しい気候の中で生きていく方法を学ぶ必要があると訴えた。
同教授は、北部での降雨量増加は、アジア地域からの煙霧がモンスーンを南方へ押し下げたことによる可能性が高く、アジア地域の大気状態が改善されれば、降雨量は減少するだろうと説明し、「オ―ストラリア国民は、新しいフロンティアを夢見ることを止め、今住んでいる地域で残された水資源を、いかに有効に利用していくかに焦点を当てていくべき」と、訴えた。
同誌の中でフラネリー教授は、地球温暖化現象が、オーストラリア大陸の乾燥化現象を引き起こしており、乾燥化が永久的な変化であることを証明する証拠が、次々と発見されていると述べ、「国民は、まず一時的な意味合いしかない“干ばつ”を心配することを止め、新しい気候にどう対処していくかを考えていくべき」と、呼びかけた。
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