シドニー22日ー金曜日に放映されたTVリアリティー番組「Big Brother (ビッグ・ブラザー)」で行われた、メキシコの国旗に軟泥状の物を詰めた風船を投げつけるゲームに関して、メキシコ政府から豪メディア業務監査機関に苦情が寄せられた。
番組内でMexican Night(メキシコナイト)と称されたゲームでは、参加者がマリアッチに扮装し、椅子取りゲームをしてチリコンカルネを食べ、ポイントを競った。問題となったのは、メキシコの国旗を守るチームに対して、ライバルチームが粘性物質入りの風船を投げつけるシーン。その国旗には鷲がサボテンの上にいるヘビをくわえる国家の象徴が描かれていたが、緑、白、赤の配色の順番は実際の国旗とは異なっていた。メキシコ外務省がAustralian Communications and Media Authority(オーストラリア通信・メディア局)と番組制作会社に宛てた手紙には、国旗の侮辱的使用に対する苦情が述べられていた模様。
番組の制作会社Endemol Southern Star(エンデモール・サウザン・スター)は火曜日、キャンベラのメキシコ大使館宛てに、同番組はいかなる人物、国、組織に対する侮辱を意図しておらず、その原因となるような事柄について陳謝すると書いた手紙を送付。また、メキシコナイトはメキシコとその力強い文化遺産に対する敬意を表したものであったと説明した。
メキシコでは国家の象徴に対する保護意識が極めて強く、その使用に対して厳しい規制が設けられている。2年前、メキシコ当局は人気歌手Luis Miguel(ルイス・ミゲル)のアルバムで使用されたセピア色のメキシコ国旗がふさわしくないとして変更を促した。