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毛髪のX線検査で乳がんの検査 豪国内で今年中に開始

 【シドニー12日AAP】女性の毛髪をX線で検査し、乳がんを検知する世界初の方法が今年末までにオーストラリアで導入される。

 2000人の豪人女性を対象に実施した試験テストの結果、毛髪のX線検査が乳がんの検知方法として有効であることがわかった。成功率は75%と、シドニーのファーミスカン社が期待していた95%を下回ったが、同社のデイビッド・ヤング氏は毛髪のX線検査の結果は「比較的正確」であるとした。

 この検査は、乳がんが毛髪の分子構造を変化させることをオーストラリアの大学が発見したことから始まった。乳がんの腫瘍は、サイトカインと呼ばれる化学物質を血中に分泌し、それが毛髪を形成するための毛胞の作用に変化をもたらす。作用の変化は高精度のレントゲン技術で検知することができる。

 毛髪のX線検査は乳房撮影よりも痛みが少なく、侵襲的ではない。また全ての年齢の女性が利用することができる。

 試験テストでは、2000人中約1500人が陰性と正しく診断され、20人が陽性と正しく診断された。一方、乳がんを持つ13人に陰性の結果がでるというミスがあったが、ヤング氏はこれは毛髪のダメージが原因とした。

 2カ月後にはアデレードのアッシュフォードがんセンターやイタリアと日本の病院で毛髪のX線検査が試験的に実施される予定。

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