【キャンベラ20日AAP】「世界難民の日」である20日、オーストラリア政府は、2008年から2009年にかけてアフリカやアジア、中東諸国から、1万4000人近くの難民を受け入れる予定だと述べた。政府は、イラクからの難民のために500名の特別枠を設けており、すでに今年は豪軍に協力したイラク人600名を受け入れている。
クリス・エバンス移民大臣によれば、難民受入枠の1万3500名のうち、アフリカ、アジア、中東地域からそれぞれ33%ずつ難民を受け入れて、残る1%は非常時のために取っておく予定だという。エバンス大臣は、スーダンやリベリア、ブルンジなどのアフリカ諸国の難民は長い間、政治闘争や内戦、迫害を経験しており、アジア地域でもタイ・ミャンマー国境に難民が長年キャンプ生活を送っていると述べている。「ネパールに逃れたブータン難民を引き続き受け入れる予定です。中東では、大勢のイラク難民がシリアやヨルダンに逃れているため危機的状況となっています」とエバンス大臣。
来年には、アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官がオーストラリアを訪問する予定になっている。