【シドニー31日AAP】世界33カ国で心臓病の治療を受けている1万1000人の患者を対象に研究を行ったところ、心拍数が心臓発作の危険性と深く関連していることが分かった。
シドニー大学の心臓病学のベン・フリードマン教授は31日、「1分間の心拍数が70回以上の人は心臓発作が起こる回数が多く、1回の重度の発作で入院する可能性が約46%増す」と語った。
2004年に開始したこの研究では、心臓発作を予防、あるいはそのリスクを軽減させるイバブラジンという薬の試験的投与を中心に行ってきた。 フリードマン教授は「イバブラジンの投与によって重度の心臓発作が起こる確率を36%減少させることが分かった。つまり、100人の患者にイバブラジンを投与すれば、心臓発作を2回予防することができる」とした。
イバブラジンはオーストラリア国内ではコラランとして発売されており、狭心症の治療薬として承認されている。オーストラリアでは毎年、心臓病が原因で5万人が死亡している。