【キャンベラ3日AAP】特別オーストラリア産業グループ(アイ・グループ)は製造業、サービス業、建設業の303企業に調査を実施した結果、世界的な金融恐慌が原因で企業の景況感は急速に悪化し、3分の2の企業が売り上げが減少したと回答したことが分かった。
企業の60%が金融危機が原因で売り上げに影響が出たとし、3分の1が著しい影響が出たと回答した。また、25%の企業が新規受注に著しい影響を受けたとし、38%がやや影響を受けたと回答した。半数以上の企業が設備投資に影響が出たと答え、将来的な投資計画を縮小することを余儀なくされた企業が多かった。
アイ・グループのヘザー・リドー会長は「この調査結果は金融の低迷が実体経済に広がっていること、またその影響はいまだ全面に現れていないことを示す」と語った。
インターネットの求人広告を調査するオリバー求人指数によると、求人指数は10月に4.42ポイント落ち込み、昨年同期比で6.16ポイント減少した。年間成長率が減少したのは2003年以来初めて。オリバー・グループのロバート・オリバー会長は、この落ち込みは全産業でみられ、その減少率は加速しているとした。「この影響が失業率へ波及することは間違いない」とオリバー会長。