【キャンベラ5日AAP】今年も南極海での捕鯨シーズンが近づいてきたが、これを前にして環境保護団体のグリーンピースは、今年は日本の捕鯨船追跡を行わないことを発表した。これに対し反捕鯨団体のシー・シェパードは、グリーンピースからの協力がなくても、日本の捕鯨活動阻止を行うことを決めた。
グリーンピースの日本人活動家2人は、買収事件に関連した独自の調査を行っていた際に、鯨肉を盗んだとして起訴されており、その裁判が来年初旬から始まることから、同団体は逮捕されている活動家たちを救出することが最優先事項として、今回の発表に至った。
シー・シェパードの団長であり、またグリーンピースの創設者の1人でもあるポール・ワトソン氏は次のように述べた。「グリーンピースはクジラを守るためという名目で多額の寄付を集めておきながら、間際になって反捕鯨活動に参加しないという。私から見れば、同団体は嘘をついて募金を集め、今になってクジラたちを見捨てたようなもの。恥を知れと言ってやりたい」。
シー・シェパードの船、「スティーブ・アーウィン号」はブリスベンを12月1日に出港。同団体の44人のボランティアたちは、4カ月にわたって行われる捕鯨の阻止活動を行う予定。