【シドニー15日AAP】NSW州運輸大臣が、シドニー郊外から通勤する人々の交通費負担を軽減するため、鉄道運賃値上げに関して独立価格規制裁定委員会(IPART)の勧告に異議を唱えるという異例の措置を取った。
デビッド・キャンベルNSW州運輸大臣は、鉄道運賃の値上げについて、独立価格規制裁定委員会が11.7%の値上げを勧告したが、NSW州政府は10.5%の値上げを提案したと述べた。「州政府の提案では、1人あたりの片道運賃について、来年は最大60セントの値上げにとどめ、今後4年間で1ドル40セント値上げするというもの。その一方、独立価格規制裁定委員会による勧告では、来年に最大1ドル値上げし、今後4年間に5ドル値上げをするというものだ」とキャンベル大臣。
キャンベル大臣は、移動距離25キロ以上のシティレール利用者らは、運賃値上げ率の軽減を必要としていると述べ、「シドニー郊外在住者の中には、収入が平均以下であり、高い運賃を支払う余裕のない人たちがいる」と続けた。