【シドニー14日AAP】学校での「いじめ」に関する調査が約40カ国で実施され、オーストラリアの小学校における状況は、世界でも最悪の部類に入っていることが明らかになった。
この調査は、国際教育到達度評価学会が行った「国際数学・理科教育調査」とよばれるもので、約460ものオーストラリアの学校が参加した。調査では、オーストラリアの小学4年生のうち、4分の1以上がいじめにあったことがあると回答しており、オーストラリアの小学生がいじめの被害にあう比率は、世界平均を約50%上回っていた。
調査は36カ国で小学校4年生を対象に調査が行われたが、オーストラリアよりもいじめの状況が悪かったのは、クウェートやカタール、台湾、ニュージーランドだけだった。フェア・ファックス系各紙は、ここ6年以上にわたって児童保健専門家や教育関係機関が行ってきたいじめ対策プログラムに警告を発する調査結果であると伝えている。
ベリティ・ファースNSW州教育大臣は、いじめ問題を扱う際の学校長の権力を強化させ、停学期間が20日に増やされたと述べており、ファース大臣のスポークスマンは「NSW州の学校は安全な場所であり、いじめや盗みは許されない」とコメントしている。
一方で、NSW州父母・市民の会連合のダイアン・ギブリン代表は、調査結果の数値は大きな懸念であると述べたうえで、いじめ対策の強化を求めた。