【キャンベラ15日AAP】 オーストラリア政府が来年度から高等教育分野の歳出を抑える方針を示すなか、議会は4週間の休会となり、関連法案の通過が先延ばしとなった。これにより、来年度の授業料は依然として不透明なままとなり、大学などから懸念の声が上がっている。
連邦政府は、高等教育分野への歳出削減のほか、授業料の値上げ、学費ローンHECS-HELPの返済が生じる給与の基準引き下げなどを検討している。業界団体Universities Australia(UA)は、国内大学の8つの大学がすでに18年度のオープンデーを開催しているとして、来年1月1日の施行日を1年延期するよう要請している。
UAのベリンダ・ロビンソンCEOは、議会が休会する前に関連法案の決議に至らなかったことで、来年度の入学予定者は宙ぶらりんの状態となり、混乱していると非難。「とくに社会人枠の申込者数が、二ケタの減少となっている」と述べ、10月に決議に至っても遅すぎると不満を示した。