【シドニー15日AAP】 NSW州のベレジクリアン首相が、使い捨てのビニール袋について、大手スーパーのコールズとウールワースが来年から使用を禁止する方針を示したことを受け、州政府としてはビニール袋を禁止する必要はないとの見解を示した。現在、ビニール袋の使用を許可しているのはNSW州とVIC州のみ。
環境団体は、同首相が大手スーパーがビニール袋の使用を停止することを理由に、政府として禁止しないことは、環境問題に関するリーダーシップを上手く放棄しているのと同じと強く批判。さらに、ファーストフード店、酒屋、コンビニエンスストアでは、現在も年間10万枚が使用されていると指摘した。
一方、ベレジクリアン首相は、プラスチックのボトルや容器が州内でも深刻な問題であることを認めた上で、飲料販売大手が主導で12月1日から導入予定の回収計画に、積極的に参加するよう呼び掛けた。ただ、環境団体はこれについても、大企業に権限を譲り渡しているだけだと非難している。