【シドニー21日AAP】 NSW州議会で20日、小売業営業法(Retail Trading Act)の改正案が通過し、12月26日のボクシングデーの営業が合法となったことを受け、同州の小売業界労組(SDA)からは「クリスマスを台無しにするものだ」と反発の声が上がっている。
SDAのNSW州支部のスミス書記長は声明を発表し、「過去2年間にわたる調査で、大きな経済効果は得られないことが分かったにもかかわらず、改正案が議会を通過したことに憤りを感じる」と述べ、「子どもたちと一緒に過ごすべきである父親や母親たちが、働かなくてはいけないというプレッシャーにさらされることになる」と指摘した。
改正案では、小売業者が従業員に対し12月26日に出勤することを強制することは出来ず、働くかどうかの選択は従業員に委ねられている。業者側が出勤を強制した場合は、最大1万1000ドルの罰金が科せられる。小売業界では雇用の創出と経済効果につながると改正を歓迎する一方、キリスト教団体などは、労働者やその家族にとって大きなプレッシャーだと批判する姿勢を示している。