【キャンベラ26日AAP】 2016/17年度のオーストラリアの財政赤字は、2012/13年度の労働党政権下の188億ドル以降、最少となった。
昨年度の財政赤字は、法人税の増加と生活保護費の支出減により332億ドルに抑えられた。5月の予算案発表時に予想された376億ドルを下回り、前年度の396億ドルよりも減少した。政府は今年度の財政赤字を294億ドルと予想。2020/21年度には均衡のとれた予算を目標としている。
モリソン財務相は、「支出を管理し、賢明で建設的な予想をたてることが、今も信用格付け最上級のトリプルAを維持する理由の一つだろう」と語った。
一方、野党労働党のチャルマーズ影の予算相は、財政赤字の削減は“小さな”改善に過ぎないとして、「良い政策というより運が良かった」とコメントした。
これに対してコーマン予算相は、「ビジネスや成長、好機に反対する労働党のもとでは成長低下、職や賃金の減少など予算結果は悪化するだろう」と述べ、今は労働党に政権交代する時期でないとの見解を示した。