【キャンベラ26日AAP】 連邦政府は25日、2018年に国内のガス不足が前回予想のおよそ3倍になるとの報告を受けた。連邦政府はNSW州とVIC州にガス採掘を増やすよう求めるが、両州は輸出制限をするべきとして反発している。
予想されるガス不足は、東海岸の総需要量のおよそ6分の1とされ、地方100都市の家庭の年間使用量に相当する。オーストラリアは国内供給量を十分満たすガスを生産するが、4分の3近くが輸出されている。
ターンブル首相は、「国内需要が満たされなければ輸出制限も行う」とガス会社らに警告するとともに、ガス採掘に迅速に取り組まないとしてNSW州とVIC州を批判した。同首相は今週、ガス会社らに対し、国内のガス供給問題に対する具体策を求めるとみられる。モリソン財務相は「輸出制限は短期措置であり、長期的な解決策が必要だ」と話した。
一方で、ガス輸出元の大手3社を抱え、問題の根源と批判されるQLD州は、「軽はずみな輸出制限は同州の雇用損失につながる」と連邦政府に警告する。