【キャンベラ27日AAP】 オーストラリア政府が潜水艦の建設計画を進めるなか、専門家らは建設計画が遅れれば、現行の潜水艦が退役した後、新たな潜水艦が就役するまでに大きなギャップが生まれる可能性が高く、国防上の問題だと警鐘を鳴らしている。また、フランスが建造する潜水艦が満足のいくものでなかった場合に備える意味でも、既成の潜水艦を購入すべきだとしている。
オーストラリア政府は昨年末、フランス政府系の造船会社ネーバル・グループと、500億ドルで12隻の新型潜水艦を建造する契約を結んでおり、2022年の着工を目指している。オーストラリア国立大学のホワイト教授らは、新型潜水艦について「役不足な潜水艦にあまりにも多額のコストを費やしている」と指摘した。
ホワイト教授らはまた、旧型潜水艦の退役から新型潜水艦の就役までのギャップをなくすため、最高水準でなくてもいいから、何隻かの潜水艦を早急に購入すべきとの考えを示している。同教授は購入コストを約100億ドルと見積もっており、ドイツかフランスが購入先として考えられるとする一方、潜水艦入札で3番目となった日本は含まれないとの見方を示した。