【メルボルン30日AAP】 オーストラリア国内の幼児に対する性的虐待について調査を行ってきた、王立委員会のマクレラン調査会長は30日、シドニーで行われた精神療法学会で、同委員会による調査終了後も、虐待防止への動きが失われないようにしなければ、虐待は続いていくとの見解を示し、警鐘を鳴らした。
王立委員会が過去5年間にわたり実施した調査によると、これまでに4000以上の機関で何万人もの子どもたちが被害を受けたことが明らかになっている。ピーター・マクレラン裁判官は、どの年代においても性的虐待が行われてきたことは事実とした上で、「子どもたちが現在も危険にさらされていることは周知のこと」と述べた。
マクレラン裁判官はまた、王立委員会による調査結果とそれを受けての勧告に応じ、すでに多くの対策が導入され、状況の改善につながっていると評価した上で、今後もこの流れを引き継ぎ、対策を講じていくのは、政府や学校など各機関の責任との見解を示した。