【メルボルン6日AAP】スティーブ・ブラックスVIC州元首相と妻テリーさんが、メルボルンのウェストゲート橋で飛び降り自殺を図ろうとしていた男性を救助していたことが明らかになった。
事件は5日夜11時55分ごろ、ウェストゲート橋のウィリアムタウン出口付近で発生した。このとき、ブラックス夫妻は車で帰宅する途中だったという。まず夫人が男性と話すために近づき、それから元首相が合流した。その後、通りがかかりの他2人と、非番の警官1人も加わって、この男性を安全な場所へと引っ張った。
ブラックス元首相は「テリーと私は『ひどい状態にあるようだ』と言い、車を止めた」、「私は停車させなければならなかったため、まずはテリーが車から降りて男性のもと行き、話しかけた。しかし男性は非常に苦悩しており、応答しなかった」、「男性は明らかに動揺し、とても腹を立て、我を失った状態だった」と証言している。自殺を図ろうとしていたのは、モーニントン半島出身の50代の男性で、事件後に警察が病院に搬送している。
ウェストゲート橋は自殺の名所として知られている場所。今年1月には、5歳の女児ダーシー・フリーマンちゃんが父親に橋上から投げ落とされて死亡するという事件も起きている。この事件で父親は殺人罪で起訴されている。