【シドニー1日】 NSW州政府が、1日から正式に開始した空き缶の回収換金制度について、同州のジョン・バリラロ副首相が「不愉快」だと批判したことが分かった。同制度では「適格な」ボトルをシドニーを中心として全250か所にある回収所へ持って行くと、1本につき10セントで交換される。
NSW州のアプトン環境相によると、地主が回収機の設置を拒否するケースなどもあり、州内で幅広く設置するのに時間がかかっているという。オンラインで確認できる「Return and Earnマップ」によると、現在45台の回収機が稼働し、カウンターで受け付けている場所は237か所となっている。
バリラロ副首相は1日、ラジオ局2GBのインタビューで、州政府はもともと500か所に800の回収機を設置する予定だったと指摘し、「間違いなく(換金制度の)開始は不愉快だ」と述べた。一方、中小企業側からは登録料金などのコストがかかるとして、財政面での痛手だと不満の声が上がっている。