【シドニー1日AAP】 オーストラリアの州および準州の司法長官は1日、テロリストなど危険性が高いと判断される元受刑者について、刑期を終え社会復帰した後も情報を共有して警戒を続け、横のつながりを強化することで事件の再発を防ぐよう努めることで合意した。
NSW州のスピークマン司法長官は、元受刑者が管轄外の州へ転居した場合など、全国で統一した情報共有がされてこなかったことについて、「受け入れられない」とした上で、「州や準州の境界線を越えたからといって、危険な人物でなくなるということはない」と指摘した。
その一方で、スピークマン司法長官は、「全国で制度が統一されていない中、共通の認識を持つことは難問の一つ」と述べ、複雑な側面があることも示唆した。NSW州政府は先月、再犯の可能性が高い性犯罪者などについて、裁判所が依然として危険と判断した場合、刑期を終えた後でも拘留や監視を可能とする法案を可決している。