【メルボルン8日AAP】 VIC州のメルボルン港で、海運労組(MUA)が行っている争議行動が長引き、クリスマスなどの繁忙期を前に、配送業務に大きな影響が及ぶ可能性があるなどと組合が企業に圧力をかけていることが分かった。VIC州の連邦裁判所は先に、争議行動の中止を命じたが、MUAはこれを無視する状況となっている。
今回の争議行動は、MUAの組合員が、過去の犯罪歴を理由に労働許可が与えられなかったことがきっかけ。MUAのトレイシー副書記長はこれに対し、男性は以前から港の安全基準の厳しい部門での労働許可も持っていたと反論している。また、組合は男性の職場復帰は求めていないが、解雇命令の取り下げを要求している。
一方、ターミナルでは、争議行動による損失額が、1億ドルに達する可能性があると指摘。アデレードや、VIC州内のその他の港に船を誘導するなどしたほか、現在メルボルン港には4万5000ドルの洋ナシ、シーフード、ミルクなどを含む1000以上のコンテナが足止めとなっている。