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エビの頭

♦エビの頭♦

まずは下記のニュース一文を読んで頂きたい。

【シドニー14日AAP】 エビの頭に含まれ、人間に非常に有効な老化防止成分アスタキサンチンの抽出技術がついに開発され、同成分の商業的利用が実現しそうだ。  エビを加熱した際に色を赤く変える作用を持つアスタキサンチンは、人間の細胞劣化を防止する重要な働きも持っており、現在よく知られている果物や野菜に含 まれる老化防止成分と比較して10倍も有効だといわれる。

どうやらシドニー大学の研究によると、エビの頭に含まれる成分が老化防止に効果があり、それも野菜やフルーツの成分に比べて10倍の効果があるらしいのだ。 この一文はJAMSのニュースから引用したものだが、今頃このニュースを見た世界中の女性が発狂しているであろう。

ブランド物の高級クリームを使用したり、あらゆる種類のサプリメントを服用し、エステやボトックスに莫大なお金と労力を費やしたというのに、”エビの頭”なんぞであっさり解決するなんて、”今までの苦労が水の泡”とはこの事である。それもエビの頭にしてやられたなんて、私まで急にエビが憎くなってきた。

これが”エビの頭”などではなく、最高級キャビアのほんの一部の成分とか、ヒマラヤの最高峰でしかとれないベリーの成分だとしたら、”なーんだ、やっぱりセレブじゃないと買えないんだ・・”とあっさりあきらめるしかないのだろうが、これがただの”エビの頭”なので憎さ倍増である。シドニー中のエビを買いあさって、”このやろぉー、今まで黙って嫌がってー”と噛み砕いてやりたい気分だ。

 

ちなみにシドニーのダーリングハーバーにあるカジノバイキングでは、”エビをたらふく食う”というのがトラディションであるが、今後は誰かが食べ残したエビの頭を、”まってましたー!”と言わんばかりに女性陣がエビの頭をめがけてもうダッシュし、エビ頭争奪戦が開かれる日もそう遠くは無さそうである。 総勢100名の女性陣が、目を三角にしてエビの頭を取り合い、口いっぱいにエビの頭をほおばっている絵は地獄絵といえよう。

ちなみに”これはエビ業者とシドニー大学の共同陰謀作戦ではないか?”などと思わせるのは、邪念と雑念がいっぱいな大人の私だけであろうか。

バレンタインデーのチョコレートや、土用の丑の日のうなぎ、雨つづきの梅雨にテコ入れをしたウェディング業界のジューンブライドあたりがこの例であるが、今後はエビの頭だけがすし詰めされた奇妙なエビ頭弁当や、エビの頭をすって作った若返りプローンヘッドクリームなどが販売され、エビ業者とシドニー大学の研究員が”うひひひー”などと1万円札を数えているんじゃないかと深読みする私は、何の根拠も無いのにますますエビの頭が憎らしく思えた。

ちなみに私は”今更・・・”とは思いながらも、60歳の私の母に電話をいれ、一応エビの頭の効果について告白することにした。

すると母は「へぇーっ、エビの頭で若返んのー?今更遅いわー、でも今日かっぱえびせん買っとくわー」とよく理解しないまま電話を切った。

予想範囲での回答ではあったが、平日の昼間から”かっぱえびせん”をほおばりながらワイドショーを見つづけて40年の母は、年相応かプラス5年のルックスである。 40年もの人体実験の結果、大失敗に終わった研究結果をこんなにも身近に目のあたりにした私は、こうしてエビの大量購入による大きな出費を事前に予防したのである。

今宵は私の慎重な判断力と、冷静な決断力を祝して、あえて頭なしのプローンカクテルを片手に乾杯するとしようか。 

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