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誰も知らない秘密の島inフィジー、ヌクンバティ アイランドリゾート(その8)

 

 

豊かな森と生命の海によって究極のバランスが保たれている

 

ヌクンバティ島のビーチはまるで湖のように静かで穏やかです。なぜかというと、沖合いのグレートシーリーフが波やうねりをかき消してくれるためです。(リーフエッジではシークレットサーフスポットが幾つもあるのですが。)そのグレートシーリーフが生命に満ち溢れた豊かな海であることを、マングローブとの関係で以前にご説明しましたが、今日はその続きを少々書きたいと思います。 

 

対岸のバヌアレブ島には標高1000m級の山々が連なる豊かな森が広がり、そこに降る雨水は豊富なミネラルを含んだ火山性土壌で濾過され、川になり、海にそそぎ、マングローブ林や珊瑚礁を形成します。植物・動物性プランクトンがその栄養分で育てられ、それを小魚が食べて成魚となって行くのです。つまり、森と海が密接につながっている、素顔の地球のメカニズムを理解するための、とてもシンプルなショーケースがヌクンバティなのです。 

 

で、くどいようですが、ヌクンバティアイランドリゾートのサステイナブル(持続可能)な工夫について、もう少し掘り下げて考えてみました。 

 

開発による自然環境・伝統文化の保護

 

バヌアレブ島の北岸は開発から最も取り残されたエリアです。リゾートのダイニングに並ぶ食材のうち、野菜、フルーツやハーブの多くは有機農法の自家菜園で育てられています。また、このリゾートの沖合いに浮かぶ、K島の漁民が昔ながらの漁法でとった魚、貝、エビやカニなどの新鮮なシーフードがゲストの胃袋を満たします。 

 

さて、K島の漁民は水揚げと引き換えにCASHを得て、漁村の維持に必要な物資を買います。漁獲高が多いときやゲストの数が少ないとき、つまり、食材があまったときには、N島のスタッフがそれらを引き取り、それぞれの村に持ち帰るのだそうです。つまり、ヌクンバティはこのあたりの漁村や農村の交易場、さらには郵便局、貨物の集配所、コンビニの機能を果たし、干ばつの際には飲料水の給水施設となるのです。 

 

リゾート施設の随所に見られるマヒマヒというフィジーの伝統建築様式や、ハネムーンブレに併設された藁葺き屋根、付近の村の子供たちが披露してくれるメケ、バナナの葉で肉や魚を包んで砂に埋めて蒸し焼きにするロボ料理なども、ゲストに喜んでもらうと同時に、地元の人々が先祖伝来の文化を継承するために大変重要な意味をもっているのだそうです。ほったらかしにしておけば、固有の自然や文化なんかどんどん色褪せて劣化しちゃいますからね。

 

ヌクンバティの最大の魅力は、そういったバランスをきちんとわきまえて、ゲストを魅きつける核心の部分を大切に守り抜き、そしてゲストには、けっして我慢を押し付けないマネージメントです。この島にちょっとずつ何かを持ち寄る、地元の村人や自然の恩恵に心の底から謝謝です。

 

 

 

 

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