♦よっこらしょ・・？♦

不思議な言葉である。　

読者の皆さんも必ず使うであろうこの言葉、今朝もベッドから起きるときに一声を発したのは、この私だ。

”よっこらしょっと・・・・”　

”・・・・っていうか、何それ？？”　自分でつっこんだのは、さすが関西人の私だ。

早速グーグルで調べてみたところ、仏教用語の六根清浄が「よっこいしょ」の語源だとする説もあれば、ヘブライ語の神を求める祈りの言葉だという説もあるらしく、かなりいい加減である。　

”よいしょ、こらしょ、どっこいしょ・・・”　が短くなって、”よっこらしょ”となったという人もいるらしく、由来もへちまも、”言ったもんがち”　というのが正直なところであろう。

そんないい加減な由来で、意味さえ成さない単語の割には、古くから日本中に浸透しているし、勢いをつける時に発するに言葉しては、なんだか気の抜けた言葉である。

こんなわけの分からない言葉を、日本語を勉強しているオージーの皆さんが聞いたら大変である。

”よっこらしょ”の語源どころか、よっこらしょの意味や漢字を尋ねられたり、正しい使用方法や発音までリピートさせられた時にゃ、たまったもんじゃないだろう。

”語源もないし、漢字もないし、意味もないんですよ”　などと言って、生徒さんが納得するはずも無く、”語源も意味も無いなんて、いい加減過ぎるじゃないか”などと余計な反感をかうかもしれない。

そんな事を言われても、無いものは仕方が無いので、これからも意味も漢字も無いのに、不思議な単語として受け継がれていくのだろう。

などとい言いながらも、カメラマンの私が　”よっこらしょ”　について、うぅーうぅー唸っても、ブーブー文句を言っても何が解決されるわけでもなく、例え”よっこらしょ”　に意味や漢字も無くても、お昼に牛丼でも食べれば”よっこらしょ”の事なんて、すっかり忘れるであろうことは言うまでも無い。

そんな事より、今日のコーポレート撮影を成功させて、クライアントの皆様に喜んでいただける事を考えた方が懸命であろう。

一瞬にして我に返った気がした私は、約３０キロはあるかと思われるカメラ機材を肩にぶら下げて、家を出る事にした。

”よっこらしょっと・・・”　

悩ましい言葉である。

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