語学留学の費用は?1年・3ヶ月・1ヶ月の比較や安く抑える方法...
留学を検討する際に最も懸念する点は、留学全体の費用でしょう。 必要な費用の相場は渡航先や留学の期間によって大きく変わるた…
楠本 岳 Kusumoto Takeshi
兵庫県尼崎市生まれ。千葉県育ち。
学生時代にバックパッカー、大学卒業後にワーキング・ホリデーなどを経験し、現在はスタッフ・ソリューション・オーストラリアの人材コンサルタントとメルボルン支店長を務める。
Q.それまでにメルボルンに来たことはありましたか?
A. いいえ、メルボルンには面接の時に初めて来ました。しかし、前職時に何度か出張でオーストラリアには来ていましたし、以前ニュージーランドにはワーキング・ホリデービザを利用して滞在していたことがあり、その時にオセアニア独特の時間の流れ方と自然や人々の心の豊かさに魅了されて、海外転職をするならオセアニアがベストな、と漠然とは考えていました。
Q.ニュージーランドに行ったのが初めての海外ですか?
A. いいえ、小さい時にドイツに家族で行ったことがありましたが、自分のお金では大学2年の春休みに友達3人と中国に行ったのが初めてですね。2週間ほどの期間で北京から香港までを陸路で旅行し、日本の常識が全く通じない未知の世界を体験しました。正直な話、相当なカルチャーショックでしたね。香港では世界中を旅している日本人バックパッカーに会い、沢木耕太郎の「深夜特急」の世界を垣間見たような気がしましたね。これから1年後の「世界を旅する」という発想のきっかけはこの中国旅行だったので、今振り返れば、人生の転機だったかも知れませんね。
Q.どうしてバックパッカーで海外へ行かれたのですか?
A. 大学3年になって就職活動を控えた時に、それまでの学生生活や将来の事などを自分なりにあれこれと考え、その時点では「何一つ、学生時代にしか出来ない事をやり遂げていないな」という焦りと「周りの人間が誰もやったことの無いことをやってやろう」と思い、大学3年が終わった時に大学を1年間休学して、タイ・バンコクに飛びました。 まぁ、今考えれば若気の至りと現実逃避だった気もしますけどね。(笑) 話は横に逸れますが、学生時代には後にも述べますが、結構な金額のお金をバイトで稼ぎましたよ。このバックパッカーの準備で貯めたお金は60万円くらいでした。 アジア中心のバックパッカーだと60万円で意外となんとかなりますよ。
Q.バックパッカーとしてもう一度海外旅行をしてみたいですか?
A. できればもう1回やってみたいですね。前回はタイからパキスタンまでしか行っていないのでその続きを見てみたいという気持ちはありますが、今は安宿に泊まってバックパッカーをやるにはものすごく抵抗がありますね…。(笑)
Q.では、ワーキング・ホリデーで海外に行こうと思ったきっかけは何ですか?
A. バックパッカーでアジアを放浪していた時に世界中の旅行者と出会うじゃないですか。その時にコミュニケーションがやっぱり全部英語なんですよ。当時はサッカーの小野伸二がオランダで大活躍している時期で、オランダ人とは大学受験で覚えた単語を駆使してサッカーと小野のことで大いに盛り上がるのですが、それ以外の話は殆どできなかった。話が出来ないもどかしさと受験英語の限界を痛感しましたね。それで、人生の最低限の目標として英語は必ずマスターするとインドの片田舎で決心しました。 旅をしていると本当に色々な人に会うのですが、その中の一人で今でも仲良くして頂いているのですが、高校卒業後に大工を数年やって、将来の限界を感じたからと有り金を持ってアメリカに渡り留学後に自分のビジネスを手掛けた2つ年上の人とネパール行きの飛行機でたまたま隣の席になったんですよ。その人はアメリカからロンドンに渡り、そこから陸路でユーラシア大陸を日本に向かって横断中だったのですが、そのネパール行きの飛行機の中で意気投合して、それから1ヶ月ほど一緒にネパールを旅した際にその人からワーキング・ホリデーのシステムを教えてもらいました。「英語の勉強も出来て、仕事も出来る」そんな便利な方法があるのか、と。
Q.いつ頃ワーキング・ホリデーをされていたのですか?
A. 本当は旅を終えて帰国後は大学4年らしく就職活動する予定でしたが、その予定を大幅変更してワーキング・ホリデーの資金調達の為にアルバイトを探し始めました。大学4年の1年間で150万円を貯め、卒業後に念願だったワーキング・ホリデーでニュージーランドへ飛びました。 当初は英語圏に住んで学校に行けば、3ヶ月くらいで英語はある程度出来るようになると、ものすごく安易に考えていたのですが、現実はそんなに甘い筈もなく、半年経ってやっと日常会話に毛の生えた程度ができるようになったくらいです。 そんな現実に気がつくまでは、ちょっと学校行って、その後バイトして、冬は雪山に篭って最後はラウンドして日本に帰る・・・という楽しいワーキング・ホリデー生活を想像していたのですが、そんな甘い考えは全て捨てて、180度考え直しましたね。 新卒での就職活動という立場を捨てて海外に飛び出してきたので、新卒で入社した人間よりも遠回りする分、必ず目に見える何かを身に付けなければ絶対に日本には帰れない。当初の目的でもあった英語は絶対に身につけようと。
Q.バックパッカーやワーキング・ホリデーで経験したことがどのように楠本さんの人生に影響を与えましたか?
A. これらの経験で海外がとても身近になりましたし、英語にも興味を持つことが出来ましたね。それから、日本の良さと家族や友人のありがたみを身に染みて感じるようになりました。日本人として日本に生まれたことはとても幸運だったと思います。 また、インドやパキスタンを旅していた時にはこれまで自分がどれだけちっぽけな悩みに頭を抱えてきたのかという事を知りましたね。自分の悩みは何一つとして生死に関わるような話ではないと。そう思ったときから、人生で殆ど悩まなくなりましたね。良い意味で無駄を削ぎ落とせたような気がします。
Q.では、帰国後は何を?
A. ニュージーランドから帰国して、初めての就職活動で色々と考えましたが、やはり英語を使い、且つ将来的には海外へ行ける仕事をしたいと考え、ジオスに就職しました。
Q.では、どうして転職を決意されたのですか?
A. ジオスで営業と学校運営、宣伝広告に携わっていたのですが、その全てを同時に担当するので幅広い知識とスキルは身につくものの、それらを専門的にやっている人間には奥の深さでは到底及ばない。僕は根っからの営業マンなのでもっと営業、特に法人営業に特化してスキルを磨いていきたいというキャリアアップに対する想いと退職する1年ぐらい前から海外転勤の話が出ていたのですが、その行き先が台北(台湾)またはバンコク(タイ)で、自分の希望する英語圏ではなく、それであれば自分のキャリアは自分で切り拓こうと考え、転職を決意しました。
Q.なぜ人材エージェントを選ばれたのですか?
A. 一口に法人営業と言っても業界によって扱う商材は全く異なります。私は前職での営業経験を通じて、形の無い商材(無形商材)の方が自分らしく営業出来ると感じていましたので、無形商材に焦点を当てて転職活動をしていましたが、その中でも「人材」って特殊なんですよね。容姿は目に見えますが、その人の考えや希望などは目に見えない。更にはみんな意思もあって、足もあるので商材が自分で色々と考え、動き回る。英会話レッスンや自動車という商材はそれ自体が勝手に動き回ることは無いですからね。そんな「人材」に特化したエージェント業にとても興味を持ったというのが最大の理由です。
Q.メルボルンの「スタッフサービス・オーストラリア(当時)」に就職された経緯は?
A. 元々ジオスからの転職を考えた理由の一つとして、海外転職にもチャレンジしたいということがありましたの で、日本国内と海外の人材エージェントを中心に転職活動をしている中で偶然 インターネットでスタッフサービス・オーストラリア(当時)が人材営業を募集していたのを見つけ、急いで応募をしたのがきっかけです。募集時は人材営業だったのですが、いざメルボルンに来て面接をしたら、支店長というポジションに。海外で希望職種に就けるチャンスは一生に一度あるかどうかですし、すぐに決断して日本で2週間準備して、メルボルンへ戻ってきました。
Q.受かった秘訣は何だったのでしょうか?
A. これまでの経験で多少なりとも類似した実務経験があったということも大きかったと思いますが、やはり運とタイミングに恵まれていたのだと思います。人材コンサルタントが秘訣は「運」と言ってしまうのも何ですが、現実的には「運」と「タイミング」は自分の経験からも重要な要素だと思います。ただ、この運とタイミングを掴むためには色々なアンテナを張り巡らせましたね。ネットや雑誌、様々な媒体で国内外の仕事を調べ尽くすことは勿論、転職活動で自分に出来ることは全てやったと思います。そうして動きまわったから掴めたのかな、と思いますね。
Q.「スタッフソリューション」は人材エージェント業務のみをしているのですか?
A. 「スタッフソリューション」は人材紹介や派遣、インターンシップの手配などの人材コンサルティング業務だけでなく、留学・進学相談、キャリアを見据えた学校の紹介などの留学コンサルティング業務と、ビザ相談や申請手続き代行のビザコンサルティング業務の3業務がコア・ビジネスとなります。オーストラリアでのキャリアを目標にすると、必ずこの3つ(ビザ、留学、就職)が絡んできます。これら3つを総合的にサポートできることが弊社の最大の強みですね。
Q.日本から申し込みすればいいのですか?
A. そうですね。日本からでもオーストラリア国内からでも世界中どこからでもお気軽にご相談頂けますよ。海外就職までの道程は様々ですが、一人一人にあった方法がきっとありますのでその方法をプロとして一緒に見つけていければ嬉しいですね。 実際にこれまでも、最初は語学学校、その後に大学に進学し、その学歴から永住権を取得して、最後は就職を…という方を何人も見てきています。ご自身で描いたキャリアプランを実現された方を見ると、自分のことの様に嬉しくなりますね。
Q.やはり若い人が多いですか?
A. もちろん若い方も大勢いますが、年齢だけを見ると20代後半から30台後半くらいまでの方が一番多いですね。
Q.20代後半、30代でも遅くないですか?
A. 遅くないですよ。大事なのはキャリアにしっかりとした軸を持つということですね。あっちへフラフラ、こっちへフラフラだと人事担当者から見るととても頼りない人材に見えてしまいます。キャリアに筋が通っている人は年齢に関係なく、人材としてとても魅力的ですし、例えば留学やワーキング・ホリデーなどで多少ブランクあってもすぐに取り戻せます。もちろん、そこに語学力をプラス出来ればキャリアアップも十分可能です。
Q.海外で転職、または就職するにあたって必要なのは何ですか?
A. 海外で就職したい人にとってまず絶対に必要なのは“語学力”。これだけは切っても切れません。語学力があって初めて経験や運も生きてきます。
Q.オーストラリアと日本の就職の違いは?
A. 業界にもよりますが、基本的には企業が求めている人材がだいぶ違いますね。オーストラリアでは一つの業務に特化した「スペシャリスト」タイプを高く評価する傾向が強いのに対して、日本では何でもソツ無くこなす「ジェネラリスト」の人材が評価されるケースが多いですね。これは高校以上の高等教育機関の性格が大きいと思いますが、例えば日本の大学の法学部では法律だけではなく、経済や宗教なんかも学びます。要は幅広い教養を身に付け、ジェネラリスト養成所としての役割を担っている。そういう理由から大学の専攻科目と就職の関連性がそれほど高くありません。しかし海外では、スペシャリストになることを前提に大学に行く。大学もスペシャリスト養成所として機能している。 余談ですが、この違いが日本人留学生にとっては意外と厄介なんですよね。私もそうでしたが、高校までは大学に入ることが目標なので、みんな大学に入ってやりたい事を見つけようとするじゃないですか。ところがこっちではみんな大学に入る段階でやりたい事が決まっている。この時間の差は大きいですよ。
Q.楠本さんはどちらのタイプですか?
A. 私は完璧なジェネラリストですね。仕事だけではなく、スポーツや趣味など人生全てにおいてですが、出来る限り多くの引き出しを持っていたいと考えるタイプです。また、自分とは全くタイプが異なるのでエンジニアや会計士などスペシャリストの方と話をするととても刺激的で面白いですよね。スペシャリストの引き出しはものすごく奥深く、色んな知識と経験が詰まっています。自分の知らない世界を色々と教えてもらえますし、心から尊敬しますね。企業としてはジェネラリストとスペシャリストが上手く連携している企業はやはり魅力的ですね。
Q.楠本さんの歳で支店長というのは、若い方なのでは?
A. そんなことないですよ。他都市のスタッフソリューションの支店長も、同じ様な年代ですし、日本では同世代で起業して社長をやっている人や、出世して役職についている人は山ほどいますからね。年齢よりも仕事も遊びも含めてどんな時間を過ごしているか、という方が重要ですね。
Q.遊びというのは、どのようなことをされるのですか?
A. 日本からずっと続けているのはサッカー/フットサルですね。今でも毎週火曜日の夜に仲間と集まってボールを蹴っていますよ。それから、オーストラリアに来てからサーフィンとゴルフを始めました。サーフィンには夢中になっています。もうすぐ初めて1年半になりますが、これが本当に面白い。週末だけのサラリーマン・サーファーなので上達はなかなか…ですが、海の上に浮いて波を待っているだけでも癒されますし、自然と共存していることを肌で体感できます。オーストラリアの遊びはゴルフもそうですが、自然を相手にダイナミックに楽しむのが最高ですね。
Q.ということは、メルボルンは気に入っていますか?
A. とても気に入っていますよ。仕事と生活のライフバランスは日本よりオーストラリアの方が断然良いですよね。物質的な豊かさは確かに日本とは比べ物になりませんが、人生の豊かさというか、心の余裕という点においては日本で同じものを手にすることは難しいですからね。 仕事だけで言えば、日本でもオーストラリアでも易しくありませんし、責任も当然あって厳しいことには変わりはない。仕事に関してだけは今でも日本にいるつもりでやっています。やはり日本にいる同世代の活躍や頑張りには負けたくないですし、将来を見据えた時に手抜きを覚えてしまっては後で踏ん張りが利かなくなっちゃいますからね。
Q.それは将来日本で働くことを見据えてですか?
A. 特にそういうわけではありません。現時点ではオーストラリアでしっかりとした実績と形を残したいと考えています。ただ、将来的には日本やニュージーランド、それ以外の国でも可能性があれば働いてみたいですね。
Q.海外生活で重要なポイントとはズバリ?
A. 「自分の行動には自分で責任を持つ」「何事もポジティブに考える」ということですかね。 日本には家族も自分の事を良く知る友達もいて、何かあった時にはすぐに集まって助け合うことができますが、海外でそれはとても難しいですよね。日本の常識が通じないことも多々あります。そんな時はやはり自分が強くなる、自分に対して責任を取れるようでなければ厳しいですね。人のせいや環境のせいにしても何も変わらないですから。それから、ポジティブであることは海外生活のみならず、人生を楽しむ秘訣だと思います。同じ経験をしてもそれを糧に出来る人と文句ばっかり言う人がいます。どっちが人生を楽しめるかは一目瞭然でしょう。
Q.やはり海外経験を通して学んだのですか?
A. 前にも触れましたが、やはりバックパッカーで色々な国に行って考え方が変わりましたね。今まで悩んでいたことが些細なことに思えたのは発想のターニングポイントだったかも知れません。ウジウジと悩むなら、まずは動こう。動いて何か不測の事態が起きたら、また動きながら乗り越えていけばいいと思うようになりました。メルボルンに来るのを決めた時もそんな感じでしたね。もし失敗したとしても命を取られるわけではないですし、それで人生が終わるわけじゃない。だったら行ってみようと。 きっと人生に転がっているチャンスは動いている人にしか掴めない様になっているんですよ。
Q.では、海外にいる日本人に一言お願いします!
A. 何でも良いのでオーストラリア滞在中にこれだけは誰にも負けず、徹底的にやり遂げたという「何か」を見つけて欲しいと思います。「勉強」でも「語学習得」でも「遊び」でも良いと思います。妥協なく徹底的に一つの事をやり遂げたことはそれが何であっても必ず自分の自信に繋がりますし、それが将来の苦しい時に自分を支える経験になります。せっかくのオーストラリアなので日本ではなかなか出来ないことも、大胆に思いっきり楽しんで下さい。
URL:
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melbourne@ssaust.com.au留学を検討する際に最も懸念する点は、留学全体の費用でしょう。 必要な費用の相場は渡航先や留学の期間によって大きく変わるた…
観光大国オーストラリアには、おいしいごはんがいっぱいあります! さまざまな国にルーツを持つグルメが根付いているのです。 …