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ブログ第百七回 料理とワイン16  “ピノ・ノワール”

Thursday 09/07/09

 Pinot Noir(ピノ・ノワール)。

 Pinot Noirという品種は、官能的な表情を見せてくれます。あの、鼻腔を心地よく刺激する可憐でいて艶やかな香り、ふっくらと頬に広がるやさしい甘さと、しなやかに伸びる酸に、うっとりとしてしまうのです。

 

 そんな魅力的なPinot NoirにRiseのHideさんが挑戦状をたたきつけた!

 今回の料理とワインの会。 “Pinot Noirにマッチングする料理”です。

 ゲストに寿司シェフのU氏を迎え、はじまりましたこの会、16回目になります。

 

 今回はお題がワインなのでまずワインからスタートしましょう。

Amisfield Saignée Rosé 2008。こちらは私が持ってきたNZのCentaral Otago産のPinot Noir Roséです。鮮やかなピンクの色調(写真は飲み干した後なので色がわかりませんが)のこのロゼはクランベリーやラズベリーの赤い小さな果実、ローズ・ペタルの華やかなアロマとオレンジ・ピールの香りが交差します。フレッシュな果実味は口に含んでも期待は裏切らず、清涼感もあり、軽快にフレーバーが駆け抜けていくのです。Score: 17/20

 

Oyster Bay Pinot Noir 2008(U氏持参)。濃密な黒系果実の甘い風味をしっかりと受けているように感じる酸とスモーキーなニュアンス。凝縮度が高く、みなぎったエネルギーを感じます。少し野蛮なタンニンは持ってきたご本人のキャラクター??? Score: 16.5/20

Pike & Joyce Pinot Noir 2006(私持参)。ソフトなサワー・チェリーとラズベリーの香りに、ビートルートと梅のニュアンスが重なっていきます。スムースでふんわりとした味わいに、洗練された酸が豊富にあり、長い余韻を楽しめるピノ・ノワール。Score: 17.5/20

 

Woodend Pinot Noir 1998(M社長持参)。VicのMacedon Rangesからのピノ・ノワール。コンポートにしたチェリーやプラムの凝縮感、ブラック・オリーブやメープル・リーフの香りを見つけ出すことができます。滑らかなタンニン、細かなミネラル感、そして上品な酸は細身のシェイプで、余韻に向かって少し枯れた趣も窺えられる。やわらかい質感のこのワイン今が飲み頃です。Score: 17.5/20

Meadowbank Pinot Noir 1998(M社長持参)。Tasのピノ・ノワールも同じく98年のヴィンテージ。非常になめらな質感であるが、下層流に流れるスムースなタンニンと酸が味わいに広がりを与えていて、長い余韻までその構造が保たれているようです。素晴らしくスマートなワイン。プラム、トマト・チャツネ、黒トリュフ、獣臭、土っぽい香りが特徴です。Score: 19/20

 

 さて、料理は・・・、

“オーシャン・トラウトのロトロ”。中にスピナッチを入れて巻いた(ロトロにした)トラウトに、トマト、ケイパー、パセリ、オリーブ、そしてクルトンが添えられています。ちょっとオイリーな仕上がりで、少し酸味が欲しくなりました。今回のロゼはその酸味を補えるという点でいい相性になったんじゃないかなぁ。

 

つづいて・・・、

うーん???

はい、これは“スタッフド・ピッグス・イアー”です。私のブログの第百四回の時に書いた“Stuffed Pig’s Ear with Green Tartare Sauce & Watercress Salad”をHideさんに再現して頂きました。中にはオリーブ、ソーセージ、ブレッド・クラムが詰められています。私が想像していたのは中にベーコンやマッシュルームなんかを詰めて、表面に衣を付けてフライパンでソテーする感じをイメージしていたのですが・・・。ちなみに、今は無き3ハット・レストランMG GarageのJanniのレシピから思いついたものなのです。

 

こちらは、“鶏腿肉のトマト煮、ラタトゥイユ添え”。トマトで煮込んだ鶏腿肉に添えられたズッキーニと赤黄のカプシカムのラタトゥイユ(カポナータ)は、鶏肉の単調なテクスチャーに刺激を与えてくれています。こちらには、今回のPike & Joyce PNがいいマッチング。

 

“鶉肉のファルシ”。ドライ・トマトとカシューナッツを詰めて上からパンチェッタで巻いた料理。付け合せにはズッキーニとカマンベールのフリットを。プラムのソースが良いアクセントになりました。Meadowbank PNがパーフェクト・マッチングです。

 

そしてデザートは、“チェリー・コンポートとリコッタ風味のクレープ”。赤ワインを使ってコンポートしたチェリー、リコッタ・チーズとホイップ・クリームを詰めたクレープの円柱、砂糖漬けしてあるオレンジ・ゼストや、グラスド・チェリーとサルタナ。チェリーのシーズンの時に、このデザートはRiseのメニューに登場するかもしれませんよ。

 

今回も皆さんありがとうございました。Risesのスタッフの方々ホントありがとうございました。

よく食べ飲みましたよ。

U氏が勤めるMerivaleのシェフたちがセミヌードになってアドバタイズになったのは皆さんご存知だと思いますが、そのときの話や、最近の若いシェフの話、魚を下ろせないのに寿司を握る寿司シェフ(!?)、お子様の話・・・。話題に尽きることはありませんでした。

来月はどんなゲストが来るのか楽しみです。そして、テーマは、またまたワイン・ネタになりそうな気配。

 

 

 

 

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