お陰さまで、無事(?)16回目の結婚記念日を迎えることができました。
16回目???
結婚して16年???
ってことはシドニーに一緒に住み始めたのが17年前のこと???
う~ん、なんだか16年とか17年という年月の長さが、あまりピンときません・・・
その年月とはどれぐらいかを考えてみると・・・
オギャーとこの世に生まれてきたかわいい赤ちゃんが、
髪の毛染めて化粧して、親に「もう大人なんだからほっといてよ!」と言うようになるぐらいの年月?
う~ん、長いのかあっという間なのかピンとこない(笑)。
わかった!サーカー・ワールド・カップの4回分ぐらいだ!・・・・・・・ますます、ピンとこない(笑)。
ま、とにかく、16周年記念なので、二人で祝ってきました!
行ったのはライカートにあるツーハット・レストラン「BISTRO ORTOLAN」です。
今回で2回目の訪問。前回は僕の誕生日に行ったのですが、結構感激したので今日はここと決めていました。約8ヶ月ぶりですね。
ちなみに一回目に訪問して一番感動した料理がこちら「スクイッドとオーシャン・トラウトのセビチェ」。
どうですか?美しいでしょ?!料理がでてきてからしばらく、うっとりしてました。しかも金箔ですよ!
結婚16年の熟年夫婦、ようやくワインが似合う年齢になってきました(笑)。
さて、まずはお決まりのブレッドがサーブされます。前回と同じです。
このカリカリの部分が日本のおかきみたいで、美味しいです(フランスパンをおかきって?・・・笑)。
アミューズ・ブッセででてきた「卵白のムースとパンプキン・ピューレ、サーモン・パフ添え」
(料理名は、言葉で説明してくれた料理を勝手に僕たち風に日本語にしていますので、ご了承を)
最高のスターターですね。激しい空腹をやさしくなだめてくれながらも、その空腹を増大させるかのように食欲を挑発してきます。
「うぉっしゃー、これからでてくる料理よ、かかって来い!」と気合が入る一品(笑)。
卵白の淡白な味わいとフワフワ感が、アンチョビが入っている濃厚なテイストのパンプキン・ピューレと、とてもよくマッチしてます。
パフは、サーモン・フレークが微妙に入っているらしく、さわやかな磯の香りが特徴的です。
僕のオントレ「Crisp-fried veal sweetbread with savoy cabbage remoulade, sauce gribiche and a warm veal vinaigrette」
この料理名で大体の味が想像できる方は、かなりグルメな方ですね。僕は全く想像つかなかったです。
とにかく「Crisp-fried veal」の単語に惹かれてオーダーしました。まず、見た目が美しいです。
子牛は、パン粉の代わりにスイート・ブレッドが練りこまれてフライされているので、ハンバーグように「フワッ」としてます。
ベッドになっているのは、フランス製の香草入りマヨネーズで和えられたちりめんキャベツ(コールスローっぽいですが、全くの別物)です。
ソースは、ガーリックと子牛の出汁をからめた香料入りのお酢がペースになっています。
お肉の柔らかさ、歯ごたえ、そして味までもが何故かフォアグラっぽい。なんでだろ?僕の舌が麻痺してるんだろうか?
いや、何口食べても確かにそのように感じます。不思議な料理。。。
ソースもよく計算されています。フォアグラっぽい濃厚なテイストは、お酢を基調としたさっぱりソースがからむと、
全体的にしつこくなく飽きさせない料理となります。見た目も味も、十分に楽しめる一品です。
奥さんのオントレ「Roasted QLD Blue-swimmer crab and mushroom consomme with its tortellini, fig salad and silken tofu」
う~ん、これはいろいろな素材を合わせて凝った一品だと思うのですが、一口目で味がピンとこない・・・
主役は間違いなくカニだと思うのですが、非常に奥ゆかしいというか、謙虚過ぎるというか・・・もう少し主張してもいいかな。
コンソメの中に潜んでいるオイスターマッシュルームは歯ごたえがあって美味しいです。
全体的にはカニに加えて、トルテリーニ、豆腐とソフトな素材にデリケートな味付けのコンソメなので、奥さん的には少し物足りなかったようです。
奥さんのメイン「Crepinette of pink snapper with seared Hervey Bay scallops, foie gras butter and summer greens」
プレートがサーブされると共に、上からフォアグラ・バターソースがかけられます。彩りが緑で統一されていて鮮やかです。
スナッパーはクレピーヌ(網脂)で包まれていて、白身魚の旨みをとじ込めるとともに、しっとりとした上品な脂を素材に染み込ませています。
とにかくフォアグラ・ソースと緑野菜ソースが絶品。言いすぎかもしれませんが、ソースを惹きたてるために鯛と帆立があるみたいな。。。
帆立は香ばしく半生で焼かれていて、その新鮮な素材が十分伝わってきて美味しかったです。
スナッパーもとても柔らかくて量的にもちょうどいい。
そして僕のメイン、
「Twice-cooked tenderloin of bio-dynamic beef with mushroom duxells, sarladaise potatoes and bordelaise eschallots」
こちらもプレートがサーブされてからソースがその場でかけられます。
さて、今日の一番のメインディッシュの登場です。いやー、美味しそうですねー。写真撮ってるだけで涎がでてきました(笑)。
焼き加減はミディアム・レア、何て美しいピンク色でしょう。
完璧な焼き加減です。そして完璧な味。マッシュルーム・ソースやエシャロット、ポテトの付け合せも素晴らしいのですが、
この料理は圧倒的にお肉の存在感を感じます。周りの食材たちが一生懸命主役を惹きたてようとしますが、
当の主役が「そんなものいらねぇー、俺だけで十分だー!」と言っているようです。
確かに、この上質なお肉には高度な料理テクニックがあればそれだけで十分と思える一品。ただただ、脱帽・・・。
当然このお肉には上等な赤ワインが必要ですね。もちろんグラスでオーダーしました(笑)。
15年前の1周年はどこで何をしてたんだろう?全く記憶にないですが、恐らくお祝いする余裕なんてなかったんではないだろうか?
それとも、日本に住んでいたのは間違いないので、どこかの居酒屋かどこかで二人で祝杯でもあげていたのだろうか?
高級レストランに行く余裕なんてなかったけど、それはそれで楽しかったなー。
名古屋に住んでた頃は、大曽根駅前のシンガポール料理店のカウンターで、よく二人並んで食べてました。
東京では葛西駅近辺の餃子屋と居酒屋、たこ焼きともんじゃが絶品のお好み焼き屋、そしてホルモンが美味しい焼肉屋。
どのお店も二人で足繁く通った大切な思い出のお店です。
これらのお店今もあるのだろうか?そうやって1件1件のお店や思い出を辿っていくと、16年という月日が妙に具体的に蘇ってきます。
もう少し年老いて、いろんな意味でもっと余裕がでてきたら、いつかそういったお店を二人でゆっくり巡れたらいいなと思います。
17周年はどこのレストランに行くのだろうか?でもその前に、無事17周年を迎えないとね(笑)。
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