シドニー「日本祭り」2024 山梨県人会ブース盛況!
12月1日(日)、シドニー市内のウェントワースパーク屋内会場で行われた「Matsuri Japan Festival 2024」に、シドニーやま…
先週からお届けしてきた「グルメ大国ニッポン!」シリーズは今回で最後です(いや、次回に続く、だった・・・笑)。
本当にたくさんの方にアクセスしていただき、ありがとうございました!
(前回ご紹介した山梨の「鳥もつ煮」ですが、先日の<B1-グランプリ>で優勝したらしく、今日本で大変なブームになってるそうです。
先日行った「奥藤」もお客さんが3倍に増えたそう 優勝する前に食べておいてよかった!)
さて、弊社で発行している英語情報誌「G’Day Japan!」(ウェブはwww.gdayjapan.com.au)にて日本の魅力をオーストラリア人に伝えていますが、
在豪邦人の皆さまお一人お一人からも、食、文化、伝統、芸術、おもてなしの心など、日本の素晴らしさを回りのオージーに伝えていただけると、
大変嬉しく思います。そんな願いを込めまして、今日は僕たち家族がこよなく愛す、今は亡き義父との思い出の地、沼津を紹介させていただきます。
沼津に初めて訪れたのはまだ僕たちが新婚だった頃、名古屋に住んでいたときですので、かれこれ15年ぐらい前になるでしょうか。
当時まだ健在だった義父が音頭をとって、奥さんの家族4人と僕の総勢5人、沼津へ小旅行しました。
途中ビール工場や水族館に寄りながら、家族5人ワイワイガヤガヤ、とても賑やかな旅路だったのを記憶しています。
義父が招待してくれたのは、駿河湾に浮かぶ淡島という無人島に建てられた淡島ホテルでの宿泊でした。
僕にとっては何とも贅沢で豪華なプレゼント。露天風呂に入りながら目の前にそびえ立つ富士山を眺めたときは、
その風景が厳かで神々しく、そして圧倒的で、それがあまりにも現実離れしていたので、冗談抜きで夢をみているような心持ちでした。
(今回は残念ながら富士山は雲にすっぽり隠れてました)
こんな豪華なホテルに泊まれることはもちろん嬉しかったのですが、それ以上に義父が誘ってくれたことで、
なんだかようやく家族の一員として認めてもらえたようで、そちらの方が嬉しかったのを覚えています。
今回はその思い出のホテルに1泊だけしてきました。15年前と違うのは義父がいなかったこと、そして義妹に新しい家族ができたことです。
こちらのホテルには専用の小型 フェリーで渡ります。
今回の日本滞在は最初から最後まで猛暑続きでしたが、この淡島だけは涼しく過ごすことができました。
潮風にあたりながら穏やかな海原を眺めていると、またもや夢心地気分で、心が現実から遠ざかっていきます。
さて、そろそろグルメネタを・・・笑 (最近前置きが長いぞ!)
このホテルでは洋食と和食が選べますが、今回はディナーは洋食を、朝食は和食を選びました。
と、ここでハプニングが!義母が急に気分が悪くなったとのことで、夕食は食べずに部屋で休んでいることに。
しかしコース料理はキャンセルできないとのことだったので、シェフの方々にも申し訳ないので、3人で4人分をいただくことにしました。
(と言っても僕がほとんど受け持つはめになるのですが・・・)
<季節野菜のクリュディテ&リードヴォーのテリーヌ>
食材もお皿も涼しげですねー。色彩も豊かでイタリアの国旗を連想させます。
食材の味わいを大切にした、あっさり、すっきりしたドレッシングが、暑さでやられた身体を癒してくれます。
テリーヌもこってりしていなくて、上品で優しい味わいでした。
<キターラパスタ 蛤と真蛸の焦がし醤油風味>
キターラ・パスタとは琴のような道具キタッラで作る、断面が四角いパスタのようです。
(このパスタ名は初めて知りました。今回の日本滞在で思いましたが、日本の洋食の料理名って、難しい単語ばかりです・・・)
茹で加減、歯ごたえともに僕の好みにドンピシャ!前にも書きましたが、麺は「つまむ」という感覚で食べたいのです。
「蕎麦をつまみながらの日本酒」とか「焼きそばをつまみながらのビール」とか(飲んでばっか・・・)。
そう表現できる麺は、ポツッポツッと音が聞こえるぐらいの歯ごたえがほしいです。今回はまさに「パスタをつまみながらのワイン」を堪能できました!
そして「蛤と真蛸の焦がし醤油風味」 という日本人にとっては何とも魅力的な響き。美味しくないわけがありません!
<サーモンの角切りオーブン焼き バルサミコドレッシング和え クーリードトマトを添えて>
このプレート、こうやって写真をまじまじ見ると、色合いがオレンジとグリーンで統一されてますね。
料理をいただいているときは、そんなことこれっぽっちも目にとまらないのですけどね(食べるのに必死)。シェフのセンスを感じます。
サーモンはまさにミディアム・ウェルダンといった火の通し加減。身がふっくらとしていました。ソースもちゃんとサーモンとマッチしていました。
<牛フィレ肉のポワレ 茸達のソース>
こちらもオレンジとグリーンが基調になっていますね。偶然かな。
ポワレということは蒸し焼きになっていると思うのですが、さすがに身は柔らかく、そして旨味が閉じ込められています。
ソースは恐らく肉汁を使用したいたってシンプルなもので、お肉の味わいを邪魔することなく、控え目にアシストしています。
きのこや玉ねぎ、インゲン達がちゃんと箸休めの役割を果たしているので、義母の分も含め一人で1.5人前いただきましたが(笑)、
最後まで飽きることなくスーっと胃の中に納まりました。素晴らしいお肉料理です!
<淡島ホテル 特製デザート>
何とこちらもオレンジとグリーンの組み合わせですね。こちらのシェフ、この色合いがお好きなのでしょうか
日本のデザートはほど良い甘さでいいですね。料理でお腹がいっぱいなのに、別腹に直行しました!
ふ~、今日も美味しくいただきました!ご馳走さまです!そして部屋に戻り二次会はまだまだ続くのでした・・・笑
あっ、書き忘れるところでしたが、料理の他に素晴らしいことがもうひとつ・・・
それはサーブしてくれたウェイト・スタッフの女の子、とにかくワインを注ぐのがお上手。
とても自然にさり気なく注ぐのですが、その一連の動作の美しいこと。もちろんグラスの内側に垂れることもなく、最後の切り方も完璧。
その動作をみたいがために2本目のワインを頼んだほどです(いや、飲みたかったんです・・)。
ほろ酔い気分も手伝い、うっとりと眺めていました。オーストラリアでも滅多にお目にかかれない見事な技でした。
そして翌日はちょっと遅めの朝食。
ご飯をよそる前に写真撮っちゃいました。ご飯がないだけで随分間抜けな写真になるんですね。妙に納得・・・笑
これ以外にもわさび漬け、ちりめん山椒、しば漬けなどがサーブされるので、おかずが多すぎて朝からご飯3杯食べちゃいました!
淡島ホテルさん、素晴らしいお料理とおもてなし、どうもありがとうございました!これで富士山が見えたら最高だったんですけどね!
このホテルへはシラク元フランス大統領も訪れて大変喜ばれたようです。
このおもてなし、お料理、そしてこの景色があれば、そりゃ~、外国人喜ぶと思います。オーストラリア人にも訪れてほしいなー。
では弊誌「G’Day Japan!」の次の企画は、「富士山が見える観光スポット特集」でもやりますかね?
いや、まんざら冗談でもないです。オージー・スタッフのマイクとの立ち話で「先日沼津に行った来たよ」と言うと、
「あっ、それって静岡でしょ?温泉があって食べ物も美味しくて。富士山や箱根からも近いよね」とのこと。
えっ、マイク、なんでそんなに詳しいの? 聞けば「G’Day Japan!」ウェブ版のある企画の下調べで、ちょうど静岡の情報を調べているらしい。
彼いわく、静岡は東京からも近く、ゴルフ場なども充実しているので国際会議なんかをやるには持って来いなんだよ」。
ふ~ん、なるほどなるほど・・・って、日本のことオージーに教わってるじゃん! ってことで、次回の「G’Day Japan!」ご期待ください!
さて、ホテルをチェック・アウトして向かったのは、お決まりのコース、沼津漁港です。
日本のテレビでもいろいろ取り上げられているので、いつ来てもたくさんの観光客で賑わっています。
皆さんのお目当ては干物などを売っているお土産屋さんと、新鮮魚介類が売りの料理店です。僕たちも御多分に洩れずに・・・笑
今回お邪魔したのは鮨・和食処「さすよ亭」さんです。今回初めて訪れますが、併設されているお土産屋さんでは、
毎回干物などの海産物のお土産を買っています。市場でのセリ権がある魚市場仲介人直営なので、味は間違いなし!
<生の桜海老>
これは沼津名物のひとつ。駿河湾で獲れた新鮮な桜海老、透き通っていてきれいですね。まさに海の宝石といったところでしょうか。
食べるのがもったいないぐらいです(全部食べましたけど・・・)。
<金目鯛の煮付け>
ちょっと甘めの味付けでしたが、それがまた食欲をそそり箸が止まらない状態に・・・。
身はしっとりしていて白身魚の旨味がしっかりと味わえました。これはお酒より白いご飯が必要だったかな・・・?
<イカゲソの唐揚げ>
プリプリとはこのことです。サクっと揚った表面とは対照的な歯ごたえ。レモンをギュっと絞っていただくとビールが止まりません
<特選寿司ランチ>
平目、イクラ、雲丹、中トロ、穴子、海老、玉子、どれも僕の大好物。お味はというと・・・言うことありません!さすが漁港にあるお寿司屋さん!
<イクラとウニのミニ丼>
意外と小さいどんぶりなので、ペロっと食べちゃいました!イクラはプチプチプチと、ウニはジュワ~と、口の中に広がります。
ミニ丼ではなく大盛でも良かったかも・・・ これ、確か400円くらいですよ~。
<桜海老のかき揚げ定食>
さて本日の〆、というかこれは義妹が注文。でもみんなで突っつく、突っつく・・・(笑)。
実は「桜海老と魚介類のかき揚げ」を頼んだのですが、他の魚介類は見当たらず桜海老がぎっしり入っていたので、
おそらくオーダーミスだと思います。まっ、いいか、ってことで食べ始めましたが、これが美味しくて美味しくて、
義妹がオーダーしたのに半分ぐらい僕が食べちゃいました・・・ サックサックの状態でいただくには、やはりかき揚げ定食がいいですねー。
でも、甘辛いタレをかけたかき揚げ丼もいいかも・・・白い熱々のご飯にタレが染み込んでいる状態で・・・
なんなら熱ーい蕎麦にのせていただいても美味しいだろーなー(って、かけ揚げひとつで想像しすぎ・・・)。 とにかく、沼津漁港サイコー!
先日ご紹介した金沢グルメと本日の沼津グルメ、同じ日本、同じ魚介類でも、随分日本海と太平洋では違いますよね。
そして、今回日本のご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」で見事日本一に輝いた山梨グルメ。
そう、そこなんです、日本の魅力は!地域ごとの郷土料理、その土地ごとの名物料理、駅ごとに存在する地元の駅弁。
そして「旬」を大切にする季節料理、願いを込めたり(端午の節句料理など)、健康を気遣ったり(土用の丑のうなぎなど)、
イベントに合わせたり(御節料理など)、ここまで豊富な食文化があるのは、世界広しと云えども日本だけだと思うのは僕だけでしょうか?
ここオーストラリアに長年住んでいると、ふとそんなことを思います。
山梨への帰りがけ、ようやく富士山が顔をだしてくれました。
海外に暮らしているからこそ実感できる日本の魅力。
世界中の人に、もっともっと日本の魅力を知っていただきたい、そんな願いを込めて。
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