生まれてすぐはごろごと寝転んだまま、手足をバタつかせることくらいしかできない赤ちゃんも、首が据わるようになると、
次はお座りができるようになる。ごろごろと身体を転がして移動できるようにもなる。
そうなると、もう、起きている間は一時も目を離すことができない。床の上にマットを敷いてそこに赤ちゃんを寝かせておいた・・・
はずだったのに、5分後に戻ってみるともういない! 赤ちゃんはどこ!? と見渡すと、部屋の壁際まで転がっていって、
そこでものめずらしげにコンセントに指を突っ込もうとしているところ(ママの髪の毛は恐怖で逆立つ!)、なんてこともあるわけだ。
もう、一瞬たりとも目が離せない、ママにとっての試練の始まりである。
親にとって大きな喜びでもある。
ママたちの間でも重大な関心事で、みんな会うたびにそれぞれの子供たちの新たなAchievementを報告しあい、
互いの子供たちの成長を喜び合ったものだ。
「初めて○○ができるようになった!」 ということほどエキサイティングな出来事はない。
実際、動くようになった赤ちゃんはビデオ撮影の格好の被写体であり、ママもパパも夢中でこのころの我が子の
一挙手一投足を大切に記録に残そうとする。
成長は少しずつだが、着実で、気がついたら前よりずっと上手に、早く、遠くまで行けるようになっている。
目の当たりにする瞬間がやってくる。「ああ、歩いた!!」
起き上がって、また2、3歩歩いたところでママの腕の中に倒れこみ、力いっぱい抱きしめられる。
歩けるようになったらいよいよ幼児期(Toddler years)に突入である。自分の子供に早く成長して欲しい!
と望む一方、ひとたびこの時代が終わってみると、「何だか短かったな~、赤ちゃん時代」と懐かしむ気持ちもある。
親心は複雑なのである。
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