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【雑学】 役には立たない雑学のタネ(その7) 夏時間ってどうして全国一緒じゃないの巻

西オーストラリア州の夏時間が29日に終わりましたね。他の州では4月5日に夏時間が終わります。

5日の日曜日には、午前3時に時計の針を1時間戻して、午前2時にします。いつもより1時間朝寝坊ができるというわけです。

ところでこの夏時間、正式には「Daylight Saving」と言って、もともとは日中の陽の光を有効利用しようということで始まりました。

夏の間は日が長いので普段より1時間遅くまで仕事やスポーツなどができるということですね。

この制度は、オーストラリアでは1917年に初めて導入されました。でも評判が悪くて間もなく廃止になります。

再び導入されたのは1942年のことでした。ちょうど第二次世界大戦の時で、石炭や電力を節約しようとの考えから再び導入されました。

でもやっぱり評判が悪くて、2年後に再び廃止になってしまいます。

多くの国民は夏時間に不満を持っていました。母親たちからは、子どもたちを明るいうちから寝かせつけられない、

という声が多く寄せられました。特に農家の人たちは牛のミルクをしぼる時間が早すぎるし、まだ真っ暗だと不満でした。

それははそうですね、動物には時計の時間は何の関係もないですから。そんなわけで、クイーンズランド州や西オーストラリア州では

ずっと夏時間を導入してきませんでした。当時のクイーンズランド州首相は「夏時間は皮膚がんを増加させる」とまで言って反対していました。

その後、1967年にタスマニア州が導入して以来、クイーンズランド州と西オーストラリア州を除く各州も夏時間導入を決めて、今日に至っています。

当時は10月最終の日曜日から翌年3月の第一日曜日までの4カ月でしたが、2008年からは10月第一日曜日から翌年4月の第一日曜日までの半年間に延びました。

いまではすっかり社会にとけ込み、夏時間は当たり前という感じですが、州が独自に決められるため、州境の街では混乱があるのも事実です。

そのため州民の意見もまちまちで、クイーンズランド州では都市部やニューサウスウエールズ州に近い地域では導入を求める声が多いようです。

特に西オーストラリア州では何度かの投票を経て3年前に夏時間を試験的に導入することを決定し、今年5月に、

今後も続けるかどうか国民投票で決めるということですので、結果が注目されますね。

日本でも戦後の一時期(1948年〜1951年)に導入されましたが、これは連合軍の占領下の一時的なものでした。

その後、省エネの観点から再び導入が論議されて、「サマータイム勤務」など企業が導入したり、北海道など一部地域で

実験的に導入されたりしているようですが、はたしてどうなりますか。

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