いいのか…考えてみたことはありますか?
今回は そもそも 「読み聞かせ」とは…
を考えてみたいと思います。
子どもがPrimary School に上がると、学校からReader と呼ばれる
薄い冊子を借りてきて、音読練習を始めます。そうか、我が子もやっと本が
読めるようになってきた、と言って、「読み聞かせ卒業」と思ってませんか?
または”ひらがな”を拾い読みするようになった我が子に
「もう、本が読めるのね!」と言って、自分で本を読むように強要していませんか?
お話を読んもらって、理解することと、自分で読んで理解
することはいろんな面で違いがあります。
読み聞かせのメリット その1 精神的な安定
子どもにとって読み聞かせてもらう時間というのは、親の時間を
独占できて、物語にドップリ浸れる空想の時間。
特に二番目以降の子どもの場合は、親になかなか時間を割いて
もらえないこともあるので、読み聞かせの時間で親子の絆を深める
きっかけにしてください。
読み聞かせのメリット その2 確かな想像力・理解力を育てる
文字を読み始めた子どもや、リーディングが苦手な子にとっては、
本を読むこと=大変でつまらない作業 となっていることがあります。
まずは、大人のしっかりした朗読で本を読んでもらって、物語に入り込み、
内容を理解できるようになることが大切です。話を聞いて理解する能力
は思考力の基礎です。また本の世界に魅力を感じるようになれば、
自然と子どもは本を読むようになると思います。
読み聞かせのメリット その3 聴解力を高め、語彙力を伸ばす
お話を聞いて理解する聴解力が最近なくなってきているという話を聞きます。
人の話が聞けない、要点がわからない、3つ以上の指示が理解できない、などです。
楽しいお話の朗読を習慣的に聞いていれば、しっかりと聞いて
内容を理解する聴解力へと繋がっていくのではないでしょうか?
また自分で読むのは難しいような内容のお話を聞きながら、未知の言葉と
出会い、語彙力を伸ばすことにも繋がっていきます。
私達も そうして昔話の独特の言い回しを覚えたりしたのですから…
理想から言えば、読み聞かせは中学生になってもやったほうが良いとのこと、
だからと言って突然中学生の子に読み聞かせをしてもお互い抵抗があると思い
ます。ぜひ、「そろそろ読み聞かせ卒業」と思っていた皆さん、止めずに続けて
ください。
今回のお薦め本
The Tale of Peter Rabbit
by Beatrix Potter
『ピーター ラビット 全おはなし集』
ベアトリス・ポター著 石井桃子翻訳 福音館書店
皆様ご存知の ピーターラビットのお話。自分で読んでも、読んでもらっても
楽しい本ではないでしょうか?オリジナルは、全24巻もあるって知ってました?