留学に必要な英語力はどれくらい?海外で通用する英語資格のレベ...
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オーストラリアで仕事をするとき、「TFN(Tax File Number)」という納税者番号を取得しなければならないことは、よく知られています。しかし、面接の際、会社によっては「ABN(Australian Business Number)を持っていますか?」と聞かれることがあります。
エービーエヌ?? 何のことやら……かくいう私も、この「ABN」の有無について尋ねられ、何のことかわからず混乱したことがあります。
「ABN」とは、個人事業主として事業を始めるときに必要な事業登録番号。簡単に言えば、「オーストラリアでビジネスを始めたい」というときに取得する番号です。出版社でライターとして働く、サロンでネイリストや美容師として働くなど、フリーランスとして仕事を得ようとするときも、この「ABN」を取得することができます。仕事の面接で「ABNを持っていますか?」と聞かれたら、「正社員としての雇用ではなく、あなたを“個人事業主”として契約したい」ということを意味しています。
「ABN」を通して契約した場合、社員ではないので、必ず仕事があるという保証はなく、収入が安定しない可能性もあります。また、請求書を起こしたり、税務申告なども自分でしなければなりません。
このようなリスクはありますが、しかし、「ABN」を取得せずにビジネスを行う場合、支払い先に収入の46.5%の源泉徴収が義務付けられます。たとえば、あなたがライターとして$100の仕事をし、出版社が$100を支払うとします。「ABN」を持っていれば、あなたはそのまま$100を受け取ることができますが、持っていないと46.5%($46.5)を差し引いた$53.5しか受け取ることができない、ということになります。
また、「ABN」と同時に「GST(Goods and Services Tax)」を登録することができます。これは販売した商品・サービスに対し、支払い先に10%を加算して請求し、その10%を国税局に支払う仕組み。登録すると、ビジネス経費の控除を受けることができます。ただし、年間$75,000を超える収益が見込まれない場合、「GST」の登録義務はありません。
ただ、勘違いしてはいけないのは、「ABN」を取得したからといって、納税義務がなくなるわけではないということ。毎年、年度末の6月30日を過ぎた時点で確定申告を行い、所得に応じて税金を支払うことになります。
「ABN」はオーストラリア・ビジネス・レジスターのウェブサイト(http://www.abr.gov.au/ABR_BC/)から無料で申請することができます。個人情報のほか、基本的なビジネス内容を入力するだけなので、比較的簡単に取得できると言えます。
また、起業を考える人のために政府が設けているウェブサイト(http://www.business.gov.au/Business+Entry+Point/)も参考にしてみるとよいでしょう。
登録が完了すると、国税局から「ABN」が記載された書類が送られてくる。
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