人間の感情ってほぼ二十分ほどしか持続しないんだそうです。Lifeline(日本ではいのちの電話です。それの豪版)の研修に出ていたことがあるのです が、そこでそういう話が出ました。アップセットして泣きじゃくっている人がいても、普通はほぼそのくらいの時間で落ち着いてくると。三、四十分も、一時間 も泣き続ける人はほとんどいないと。
人生の経験が増えてきて、見通しがつくようになるって大事なことだと思うんですね。その経験のただ中にいる時は、全身全霊でその経験をしてしまっていて、なかなか一歩引いてそういうことを思い出せなかったりするものなんですが。
すごく辛い気持ちになってアップセットしている時、あ~この気持ちもそんなに長くは続かないんだ、全力で二十分泣いたら落ち着いてくるから今は泣いておこうとか、なるようにまかせようと思ったりすることが少しはできるでしょうか。
また夜中に寂しくなったり、落ち込みきってしまう方がいらっしゃいますが、夜中にあれほど気分的に追い詰められたのに、一晩寝たら翌朝、翌日にはかなりけろっとしていた、といったような経験がありませんか?
気 分の問題は、脳内の化学物質のアンバランスによる要因が強いと言われています。そのアンバランスに働きかけるために、抗うつ剤を飲んだりするんですね。こ の脳内科学物質、睡眠中にかなり貯蔵され、バランスが回復するようです。身体活動を停止して省エネモードになっている寝ている間に、脳内化学物質を夜間工 場のフル電力を使ってたくさん作っているんですね。朝起きたら、気分が回復している訳です。睡眠不足だと、脳内化学物質の貯蔵が少ないままに一日をがんば ることになってしまいますね!精神力が持続しなかったり、落ち込みやすいリスクが高まってしまいがちなんですね。
夜中に落ち込んでしまうのは、脳がすでに一日を過ごすうちに貯蔵していた脳内科学物質をほとんど使ってしまい、残り少なくなっているための生理現象である部分があると思うのです。
小 さな子どもを育てていると、夕方や夜に大泣きする現象をよく見ませんか?疲れ過ぎてまたは眠くなってきて、でも本人も周りもそうとは気づけずに、本人は大 まじでママに何とかがされたのが不満だったとか、兄弟に~されたと言って大荒れ、大泣きするという現象。これと同じようなことが、大人の脳にも起こって、 夜中に落ち込みやすいのだと思います。
夜中に落ち込んでしまったとき、だから自分はダメなんだ、こんな自分ではうまくやっていかれない、 何もいいことがあるはずがないとどんどん否定的哲学を深めていってしまわずに、あ~もう脳内化学物質が枯渇して気分がダウンしている、早く休んで寝てしま う、もしくはビデオでも見て関心を内界からそらしてしまう、といったことができるでしょうか?
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