日本ネタもいよいよ大詰めです・・・早くシドニーネタに戻さねば・・・
さて、前回と前々回の記事でご紹介してきた今回の日本滞在中の日本食、残すは第1位のみとなりました。
そしてその栄冠(?)に輝くのは・・・
金沢の「大國鮨(だいくにすし)」です!(タイトル通り・・・)
僕の実家がある金沢へは、1泊だけ帰省しました。帰省する前に山梨の書店でガイドブックを立ち読みしていたところ、
評判が良くて気軽に行けるお寿司屋さんをみつけたので、今回はこのお店に初トライすることにしました。
(と言うより、若い頃に金沢を離れた僕は、金沢のお寿司屋さんなんてほとんど知らない・・・)
有名な近江町市場から徒歩3分で行けるカウンターだけのお店で、とても親切な大将が真心込めて握ってくれます。
握りは、松(1,050円平日のみ)、竹(2100円)、梅(3150円)のコースがありますが、せっかくなので梅コースを注文。これが大正解でした!
まずは酒肴をお刺身で。こちらはコースとは別注文です。
富山湾で獲れた新鮮なイカは、チュルっと頬張ると滑らかな歯ざわりの後に、甘さがピュロピュロと口に広がります。
そして甘海老はなぜこんなに甘いのでしょう???と素朴な疑問が浮かぶほど甘味たっぷりです。
ブリは北陸産に限ります!ってぐらい僕にとって金沢のブリは特別なもの。
今の時期はブリではなく、成長期でその一歩手前「がんど」と呼びます。脂のってます!一度皆さんに味わってほしいなー。。。
しめ鯖は大将の年季を感じます。まさに職人技!
さて、お腹も落ち着いたところで、そろそろ握ってもらいましょう・・・
とお願いすると、突然大将の動きが機敏に・・・・・
格好いいなー この動きを見てるだけでうっとりします・・・
<鯵とのどぐろの炙り>
うぉー、いきなりテンション上がります!(のどぐろがどれほど美味しいお魚かは、前回の金沢の記事をご参照ください)
まずは鯵を一口で頬張る・・・・・・・・最初のネタからいきなりガツ~ンとやられました!
脂がのっているとはまさにこのこと!でも味自体は淡白であっさりしているので、スターターとして最高のネタです!
シャリの大きさも小さめで、僕たち好みのネタとシャリのバランスです。
そして生まれて初めての、のどぐろの握り行きま~す・・・・・ひょいとつまんでポイっと口に放ると・・・・
炙りの香ばしい香りがまずフワァ~と口に広がったかと思うと、すかさずのどぐろ本来の旨みというか脂が、
追いかけるように舌やら鼻腔やらを刺激してきます。いや~、参りました・・・今まで食べた寿司ネタの中でも、
間違いなく3本指に入ると思います。まさか飛び込みに近い状態で入ったお店で、のどぐろの握りが食べれるとは?
感動的なお味でした!
<がんどと平目>
見てください、このがんどの美しい薄桃色・・・見ているだけで、顔が緩んでよだれがでてきそう・・・(いや、ここまでの顔はしてないっすよ)
でもがんどの脂の余韻が凄そうなので、まずは淡白な平目から口に放り込みました。うん、このコリコリ感がいいですね~!
しっとりとした歯ざわりで上品な味わいです。さすが高級魚!
がんどは想像していた通り、これでもかってぐらい脂がのっていて、噛む間もなく溶けてしまいました。
食べ終わった後は、こんな顔になります (ホントこんな顔してたはず・・・)
<イクラとウニの軍艦と中トロ>
イクラとウニを一口でいただくなんて、なんと贅沢なお寿司・・・でも、果たして合うのでしょうか???
ガリをチョロっと醤油にくぐらせて、ネタの上からポタポタして一気に口に放り込むと・・・
うん、イクラとウニ、合います!(きっぱり) イクラの塩気とウニの甘味が絡み合って絶品ネタに!
そして、大トロに近い中トロ。実は大トロの脂っこいのがちょっと苦手な僕は(決して嫌いなわけではないですよ)、
これぐらいの上品な脂ののり加減がちょうどいいです!
いいトロは刺身でなく握りがいいですね。酢飯がトロの味わいを一層引き立ててくれます。
<白海老と甘海老>
出た~!北陸の名物、ダブル海老ちゃん!海老好きには堪りませんなー
両方ともこれでもかってぐらい甘いですが、甘味成分が全然違いますね。
食感も白海老はコリっとしていて、甘海老はトロっとしています。交互に食べると飽きない・・・・もう一貫ずつちょうだい!
<牡蠣と帆立>
牡蠣はこうやって煮穴子の煮汁を煮詰めた「ツメ」でいただくと、一層風味が増しますねー。
口に含みやさしくゆっくり噛むと、ふっくらとした身からジュワー~と磯の香りと旨みが染み出てきました。
帆立はチョロっと生姜がのっていて、そのまま塩で食べます。
塩が帆立の甘味を引き立て、生姜の香味が鼻から抜けていきます。美味しくて、思わず目を瞑ってしまいます。
<アオリイカと穴子>
穴子は最高にふっくらしているので、ほとんど噛まなくてOK。口の中で自然消滅します。
ツメが上品かつ深い味わいで、食がすすみます。この穴子をおかずに白飯食べれそう・・・
アオリイカを醤油で薄く煮付けてあり、その肝を煮て作ったミソが上にのっかってます。
興味津々で頬張ると、全員から「うわぁ~、美味しい!」と異口同音。何とも金沢らしい寿司ネタですね。
これには感動しました(ってか、ずーと感動しっぱなしだけど・・・)
身は柔らかく煮込まれていますが、歯ごたえはしっかりあってすっと噛み切れます。
薄味で上品な醤油の香りと味がほど良く染み込んでいます。
そしてこの肝のミソが濃厚でインパクトがあり、アオリイカの味わいを深いものにしています。お見事!
これも3本指に入るな・・・(えっ、本日2回目だけど???)
そして最後の〆、巻物は「蟹と蟹ミソ」です。
何とも金沢らしい豪華な〆でした!
ここで、本日のコース、終~了!
というわけにもいかず、あまりにも美味しかったので、追加オーダー!
親父はまっさきにのどぐろを。
僕は迷った挙句、ふっくら牡蠣を。
おふくろはと言うと・・・・お隣の知らない人としゃべりまくり・・・
そして本当に最後の〆は、玉をシャリなしで。
この玉、海老のすり身が入っています。
このまろやかで深い味わいの玉を食べ終えると、ふにゃ~としたこんな顔になります・・・
いや~、感動しましたー!このお値段でこの質の高さ。これだけ4人で飲み食いして、一人6千円ぐらいですもの。
お陰さまで久しぶりに親孝行ができました。そして大将一人でやっているのに、この気の利いたサービス。
間違いなく今回の日本滞在におけるベスト店です!金沢にお寄りの際はぜひ行ってみてください。おススメです!
(最近はオージーにも人気の金沢。もしまわりに金沢に行く予定のオージーがいたら、ぜひ教えてあげてください!)
大将、昔々新宿の大國鮨(現在は閉店)で修行されていたようで、暖簾分けという形でこのお店を30年ぐらい前に開いたようです。
当時修行先のお客さんだった吉永小百合さんが、開店祝いに暖簾を送ってくれたそうです。
一仕事終えて嬉しそうに暖簾を眺める白髪の大将、やっぱり格好いいなー
贅肉のない引き締まった身体で機敏に鮨を握る姿は、男性からみても惚れ惚れします・・・
そしてすっかりお登りさん状態の僕たちに、親切丁寧にネタやお店、ご家族の話までしてくれました。
大将、どうもありがとうー!お陰さまで幸せな時間を過ごさせていただきました!また来年お会いしましょうー!
そして自宅の戻っての別腹デザートは、はい、お土産に持ってきた僕が山梨で収穫してきた柿です。
これほんと捥ぎたてで美味しいんですよ!
親父なんかあれだけ鮨食べた後に、3個あっと言う間に平らげてましたからね・・・
ということで、次回よりシドニーネタに戻りますが、その第一弾はあの有名店です!乞うご期待!お楽しみに!
大國鮨
金沢市西町藪ノ内通31
076-222-6211
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