毎年この時期になると、日本で恒例の「今年の漢字」が発表されます。ことし、2010年の漢字が「暑」に決まりましたね。
日本全国から寄せられた漢字の中から「暑」が選ばれたのは、今年の日本が記録的な猛暑日が続いて、熱中症にかかる人が続出したり、野菜の値段が高騰して消費者の生活を直撃したり、魚介類の不漁や、餌不足で動物が人里に出没したり、「酷暑」に地球温暖化の進行を感じた人が多いからです。
また、チリの鉱山の落盤事故で、「暑い」地中から作業員全員が生還して勇気づけられたり、「はやぶさ」が大気圏突入の猛烈な「暑さ」に耐えて無事帰還して、日本の未来への希望を届けたりと、そんな理由で「暑」が多くの人から寄せられたようです。
さて、オーストラリアではどうでしょう? 2010年を表す英語はいろいろとあると思いますが、やはりオーストラリア史上初の女性連邦首相の誕生ということで、「Women」でしょうか。連邦総督も女性ですから、2010年はオーストラリア政治史上、トップふたりが女性ということで記念すべき年となりましたね。(そうそう、国王もエリザベス女王ということで女性でしたね)
…ということで、昨日に続いて、今日も女性のお話。
オーストラリアで初めて女性の連邦議員が誕生したのは1943年8月の選挙で、このとき3人の女性が当選して、晴れて初の連邦議員になりました。それから67年後、ついに首相が誕生したわけです。
女性の活躍がニュースになったオーストラリアですが、世界のほかの国と同様、女性が差別されてきた歴史があります。(もちろん、いまでも差別されているよ、という人も多いでしょうね)
いまから130年ほど前、女性の大学入学が初めて認められたのですが、当時は女性に教育が必要かどうかで随分議論されたようです。
その当時、女性は「ドレスを着こなして可愛くしている」ということ以外、何もできないとされていました。ですから学校で教養を学ばせるより、家事を上手くこなす主婦にするほうが余程重要だ、ということです。男は外で働いて、女は家で家事をする。(まあ、延々とこの考えが続いて、ついには社会的な制度とまでなってきました)
そうは言っても女性が社会に出て働いてきた歴史を私たちは知っています。特にオーストラリアではさまざまな場所で女性が働いているのを目にします。性別によって職業を差別することがほとんどありません。
女性の活躍によって、自らその社会的地位を獲得してきたのでしょうが、それでも、例えば、上場企業200社で女性の取締役がいるのは10.1%、幹部として経営に携わる女性の割合はわずか8%です。エグゼクティブ・マネジャーの比率では、米国が13.5%、英国が12.2%、カナダが16.9%ですが、オーストラリアは8%です。
それに男性の所得を100ドルとした場合、女性は平均82ドルです。平均週給では240ドルの差があります。この男女差は年々広がってきています。
トップが女性と、あまり浮かれてばかりはいられませんね。
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