昨日はオーストラリア・デーのお休みで、さまざまなイベントが催されていましたね。みなさん楽しまれましたか?
いわゆる旗日ですから、オージーはみな、国旗を振って、国歌を歌って、どんちゃん騒ぎして、この日を祝います。
オーストラリアが建国されたとは言っても、実際は英国の流刑植民地としてスタートしたわけですから、国旗も国歌も英国のものを使っていました。当然ですね。
1901年に連邦国家として正式に英国から独立したオーストラリアですが、それでも国旗には英国の国旗、ユニオンジャックが翻っていますし、国歌はいつまでも英国王室の「ゴッド・セーブ・ザ・クイーン」(God Save the Queen、神よ女王を救いたまえ/女王陛下万歳)でした。
いまの国歌「アドヴァンス・オーストラリア・フェア」(Advance Australia Fair)は、1878年に作られ、連邦結成時も合唱されている曲です。結構古い歌なんですが、国歌として正式に制定されたのは、1984年のことでした。この歌は国民による人気投票で、当時の国歌(「ゴッド・セーブ・ザ・クイーン」)を押さえてトップの票を獲得しているんですね。ちなみに2位は、「ワルチング・マチルダ」(Waltzing Matilda)でした。
この国歌ですが、「進め!オーストラリア」と元気いっぱいの歌詞なんです。若くて、豊かで、自然に恵まれた国土を歌い上げ、みんなで団結して元気に前に進もうよ!という内容ですね。
オーストラリアに暮らしていると、これからもさまざまな機会に国歌を歌うことが出てきます。せめて歌詞の1番くらいは覚えておきたいものですね。
Australians all let us rejoice, |
全てのオーストラリア人よ 喜ぼう |
For we are young and free; |
我らは 若くて自由 |
We've golden soil and wealth for toil, |
労苦に代わる黄金の土地と 富を持つ |
Our home is girt by sea; |
我らが故郷は 海に囲まれ |
Our land abounds in Nature's gifts |
大地は自然の恵みに 溢れんばかり |
Of beauty rich and rare; |
豊かで稀有な 美しき自然 |
In history's page, let every stage |
歴史のページの あらゆる舞台に |
Advance Australia fair! |
美しのオーストラリアよ 前進せよ! |
In joyful strains then let us sing, |
楽しい調べで さあ 歌おう |
"Advance Australia fair!" |
「前進せよ 美しのオーストラリア!(アドヴァンス・オーストラリア・フェア!)」 |
(訳詞は、Wikipediaより。訳された知らない誰かさん、ありがとう)
若い国ですから当然ですが、国歌にその気概が込められています。でも、建国200年以上たち、その歌詞の内容も次第に失われて来たのかな?って感じませんか。
「let us rejoice」 喜ぼうと言われなくても、ビール片手にいつでも酔っぱらいなのがオージー。毎週ビール7本、ワイン5杯飲んで喜んでいます。
「we are young and free」 我らは若くて自由って言っても、いまでは人口の半分は37歳以上。けして若くはありません。自由なのは確かですね、自由奔放というか、放任というか…。
「golden soil」 黄金の土地は、洪水に流され、山火事に焼かれ…、加えて、土壌の塩害の比率が高まっていて、自然環境が破壊されているんです。
「wealth for toil」 確かに貯蓄は増えましたが、労苦によるのか、一部の人のみ富める格差社会の結果なのか。
「Nature's gifts」 自然の恵みは、今回の水害のように厳しさと苦しさを与えてもくれます。
「let every stage」 あらゆる舞台に出たいのはやまやまなれど、いかんせん、世界からはあまり注目されていないのが現実。所詮、南半球の図体はでかいが、国際的には影響力のあまりない国なのかも。
まあ、それでもオージーは、今日も前に進みます! (…ビール片手に)
負けるなオージー! 前進あるのみ!
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