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今日から3月。暦の上では夏が終わり秋のはじまりですが、まだしばらくは残暑が続きそうですね。さて、3月1日と言えば、ゴジラの誕生日です。
世界に誇る日本のゴジラ! 怪獣映画では最高傑作としての地位を長年保ち、いまでも世界中にファンクラブがあるというわれらがゴジラ。そのゴジラですが、なぜゴジラが誕生したかというと、ゴジラ生みの母はもちろん日本の円谷英二(特撮監督)ですが、父親は米国なんです。
ゴジラの誕生秘話とは…
映画「ゴジラ」が公開されたのは1954年11月ですが、その年の3月1日、太平洋マーシャル諸島のビキニ環礁で米国が水爆実験を行なったんです。で、その核実験の放射能を浴びて生まれたのが怪獣「ゴジラ」です。いわば「核の落とし子」なんです。当初、円谷英二は南海で船が巨大タコに襲われるストーリーを考えていたそうですが、結局、ゴジラが生まれたといういきさつがあります。(ちなみにゴジラの名前はゴリラ+クジラという説があります。)
というわけで、今日はビキニ水爆実験の記念日。ゴジラの誕生日というわけです。(誕生日は映画公開の11月3日という説もありますが、まあ、細かなことは置いときましょう。)
このビキニ水爆実験ですが、日本のマグロ漁船「第五福竜丸」が近海で操業していて被爆してしまいます。多量の死の灰を浴びてしまい、船員の一人が放射能による血清肝炎で死亡します。こうして日本は、原爆と水爆、両方の被害を受けた国となってしまいました。
(朝日新聞社「朝日クロニクル 20世紀 第5巻」より。写真は既に公表済)
ところで映画「ゴジラ」は日本映画としては初めて、全米公開された映画として記念すべき作品ですし、世界で大ヒットした作品でもあります。まさにゴジラ旋風が吹き荒れたわけですね。もっともっと大事にしてあげましょう。それに当時は外貨獲得の手段としても活躍しました。
誕生から57年、いまでは松井ゴジラが米国で活躍していますし、あの反捕鯨シー・シェパードの新造船も「Godzilla」という名前ですね。ゴジラは世界に大きな影響を与えています。「ゴジラ」はそんじょそこらの怪獣映画とは違い、地球を守る悲劇のヒーローとしての存在なんですね。日本人ならゴジラを愛せ! と、声を大にして叫びたいものです。
(映画「ゴジラ」のポスターより。東宝株式会社1954年)
もちろんゴジラはオーストラリアにもやってきました。これまでゴジラは東京をはじめ、日本の各都市を破壊してきましたが、世界各地に現れています。2004年のゴジラ映画50周年記念で、ゴジラシリーズ最終作の「ゴジラFINAL WARS」では、シドニーをはじめ、ニューヨーク、パリ、上海が破壊されています。シドニーではオペラハウスとシドニータワーがつぶされてしまいました。
オーストラリアでも人気のゴジラですが、オーストラリアにおける“怪獣映画ベスト20”にゴジラは堂々5位に登場しています。
第1位 エイリアン(Alien)
第2位 ドラキュラ(Bram Stokers Dracula)
第3位 レクター博士(羊たちの沈黙Silence Of The Lambs)
第4位 フレディ・クルーガー(エルム街の悪夢A Nightmare On Elm Street)
第5位 ゴジラ(Godzilla)
ドラキュラやレクター博士なんかと一緒にされても困りますが、怪獣としてはトップの人気でしょう。
ゴジラはさまざまな怪獣と戦いましたが、特筆すべき怪獣はなんといってもモスラです。モスラの登場によって、ゴジラ映画もその性質を変えてしまいます。そんな転換点になったのがモスラの登場ですが、モスラについては、また別の機会に書くことにしましょう。
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