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知人の一人に
TBSのシドニー通信員として、
多くのニュースリポートを日本に送っている、I氏がいる
昨日もスクールホリデーに入った二人のお子さんを連れて
「いやはや、また大変な時期になってしまいました。。。」
挨拶代わりの苦笑いを交わしたばかり。。。
そんな苦笑いのI氏が
現地の新聞にとても興味深い記事を投稿していた。。。
ちょっと長いけど
かいつまんで転載させていただきます
タイトルは、『アボリジニ、ウラン、そして原発事故。。。』
その記事によると、
今年4月、一人の先住民アボリジニの女性が
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の被害を受けた被災者への
深い同情と悲しみを綴った1通の手紙を
国連事務総長宛に送っていたとしていた
そこにはオーストラリア北部で採掘され
日本に輸出されるウランをめぐる
地元アボリジニの人々の苦悩と日本の原発事故を
警告していたかのような伝説についても書かれていた
この手紙を送ったのは、
カカドゥの先住民ミラル族の長老イボンヌ・マルガルラさん
ミラル族は1976年に制定された「アボリジニ土地権法」により
カカドゥにある3つのウラン鉱床のうち
レンジャーとジャビルカの2つの鉱床がある地域の
伝統的土地権利者として認定されている
なかでも資源大手リオ・ティント社傘下のERA社が運営する
レンジャー鉱山はオーストラリア最大のウラン鉱山で
世界のウランの約10%を生産し、日本にも多く輸出されている
実は、このイボンヌさんの父トビー・ガンガーレさんは
当初、ウラン鉱床開発に大反対していたけど
6年にも及ぶ長期交渉に根負けし
ついにERA社が差し出す協定書にサインしてしまい
これにより、大金が支払われることにはなるが
“聖地”として大切にしてきた土地が破壊され
部族の中では、金銭を巡るイザコザが頻発するようになったという
その後、トビーさんは酒に溺れ、失意のうちに他界してしまったが
その父の後を受け継いで、
父を騙すようにして結ばれてしまった協定を
廃棄するための行動を起こしているのが、その手紙の主のイボンヌさん
イボンヌさんは、国連事務総長宛の手紙の中で
1970年代に当時の田中角栄首相とオーストラリア政府が
カカドゥのウランを日本に輸出することに同意したことに触れ
「私達の土地から採掘されたウランが、福島第一原発事故による
放射能汚染の原因の少なくとも一部になっていることをとても悲しく思う」
と書いている
ミラル族の伝説によれば
カカドゥのウラン鉱床がある地域には“ジャン(Djang)”と
呼ばれる聖地があり、もしそこが荒らされるなら“壊滅的な恐ろしい力”が
世界に解き放たれるという
ミラル族は、今回日本で起きた原発事故に
この“ジャン”の力が関係していると感じているとか。。。
また、ミラル族のWebサイトには
日本語で『頑張れ、日本』『頑張れ、東北』と大きく書いてある
こんな遠いオーストラリアで
しかも先住民の中で
日本にたいして、こんなつらい気持ちになってる人がいると言うことに
どことなく深い因果関係を感じてしまった。。。。
原発の恐ろしさは、伝説にうなづけるように
想像を絶するほど、根深いものかもしれない。。。
【写真の中央がイボンヌさん】
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