未分類

最初はグー、最後はパー?

なぜかじゃんけんが今日の新聞記事になっていましたね。

じゃんけんは日本の伝統的なゲームかと思いきや、西洋では「rock – paper – scissors」として有名ですね。「グー、チョキ、パー」がrock、scissors、paperですからまったく同じです。世界じゃんけん協会「World Rock Paper Scissors Society」(WRPS)があるほどですから、結構、一般的なんです。

で、なんで新聞記事になったかというと、じゃんけんの法則を考えている学者がいるんですね。通常、何百回とじゃんけんをすると、平均的な勝負の確率が算出されます。グーでも、チョキでも、パーでも、その勝つ確率はほぼ3分の1づつでしょう。

ところが、お互い目隠しをしてするじゃんけんと、片方が目隠しをする場合と、実験を繰り返してみると、片方が目を開いてする場合は「あいこ」になることが多いようです。つまり相手の出す手と同じ手を出すようになるのです。

実験をした心理学者は、人間は無意識のうちに相手の行動や仕草を真似することが多いと言います。例えば、待合室に何人かいた場合、その中の一人が足で床をトントンと叩いたとします。すると、他の人も意識することもなくつられて足音を出すようになります。そんな模倣行動がじゃんけんにも現れるのだとか。発達心理学でいう「ミラーニューロンシステム」なんだそうです。

その結果、じゃんけんでは物事を決められないという結論が出されました。あいこになる確率が高いからなんだそうです。

じゃんけんは、普通に考えれば、勝つのは偶然性によるものだと思うのですが、その一方、心理的な要因が大きく作用するゲームです。例えば、あいこになった場合、次に出す手は何かを考えると、かなり心理的な駆け引きが要求されます。お互いにグーだった場合、次に同じ手は出さないだろうと思えば、チョキを出しますが、相手もそう思ってあえてグーを出すと深読みすれば、当然パーを出すことになります。

瞬時に、心の中では相手の出す手をいろいろと考えて、自分の出す手を決める必要があるのですが、そんな心理戦も疲れるので、結局は偶然性に身を任せて適当に手を決めるのがほとんどでしょう。

でも、相手の出す手と同じ手を、知らず知らずのうちに出すようになるのなら、結局、あいこになってしまい、勝負がつきません。

日本の大学教授による実験では、グーが出る確率は35.0%。チョキは31.7%。パーは33.3%だそうです。グーが多くチョキが少ないので、この結果から、パーを出し続ければ勝率が上がることになるのだとか。(しかし、それにしてもじゃんけんを研究する大学の先生がいるんですね)

じゃんけん必勝法があるのかどうか分かりませんが、確率でいうとパーが究極の必勝法でしょうか。

この記事をシェアする

この投稿者の記事一覧

その他の記事はこちら