昨日9月4日は父の日でしたね。普通、父の日といえば6月なのですが、オーストラリアでは9月になっています。どうしてかというと、6月の父の日にプレゼントをイギリスからオーストラリアに送ったら、当時は船で送るために3カ月もかかり9月に届くので、オーストラリアの父の日は9月になったというのですが、ホントかしらん。
ところで、お父さんは一生懸命家族のために働いて、せっせと稼いでくれています。なんとか人並みの暮らしをしたい、人より少しは贅沢したい、できれば広い家に住みたい、新車を買いたい…、などと夢を持って毎日働いているのですが、気になる数字が出てきました。
オーストラリアは世界金融危機にも耐えて、経済的にはすぐに回復して、資源ブームのおかげもあって順調に経済発展している…などと思われていましたが、実態はちょっと違うみたいです。
オーストラリア人のトップ20%の高所得層の世帯当たりの週平均所得(中間値)が、$4,136から$3,942に少し下がっています。中所得層(全体の20%)では、$1,356から$1,323にわずかですが減少しています。そして低所得層(同20%)では$350から$360に、わずか$10ですが増えています。(ABS 2009/10 Mean Gross Household Income)
ただし西オーストラリア州だけは資源ブームのおかげで、トップ20%の高所得層の平均所得も$4,309から$4,682に増えています。所得に見る州別ランキングでは西オーストラリア州がトップで、次いで、ニュー・サウス・ウェールズ州、クイーンズランド州、ビクトリア州、南オーストラリア州、タスマニア州の順となっています。
低所得層から高所得層までの所得の全体の平均で見ると、シドニーの場合、約$1,491(週平均)で、他州の平均は約$1,092です。全体としては可処分所得が14年ぶりに減少しているのです。
所得が公平に分配されているのなら格差は生じないのですが、もちろんそんなことはなくて、全体のトップ20%の高所得者とボトム20%の低所得者の所得や資産には大きな開きがあります。
トップ20%の高所得者の平均資産額は約220万ドルです。中所得層(全体の20%)では42万7,168ドルです。そして低所得層(同20%)では3万1,829ドルとなっています。つまり高所得層は低所得層の約70倍の資産を有していることになります。
別の調査によると、オーストラリアの全体の20%を占める高所得層が、資産全体の40%を得ていて、低所得層(同20%)はたった10%しか得ていないとされているのですが、実際には高所得層が60%で、低所得層はわずか1%というのが実態だというんです。まあ、オーストラリアもしっかり格差社会になっているということですね。(Empirica Research)
ちなみに家に居住している平均人数が、2.51人から2.67人に、調査を始めて以来初めて増加しましたが、これも経済的に苦しいなか、すぐ家を出て独立する子どもたちが減って、実家に残っている子どもが多いということでしょうか。
こうなるとお父さんも大変です。いつまでも懸命に働かなくてはなりません。政府が新しくお父さんになった人を対象に補助金を出すと発表しましたが、焼け石に水なのか、嬉しいボーナスなのか、反応はさまざまですが、厳しい景気に変わりはありません。
(水越)
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