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シドニー発豪ドル見通し(2011年10月24日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら日本の投資家に市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

10/24(月)NZ休場、9月日本貿易、Q3豪生産者物価指数、10月ユーロ圏製造業PMI、10月ユーロ圏非製造業PMI、ダドリーNY連銀総裁講演、フィッシャー・ダラス連銀総裁講演

25(火)Q3NZ消費者物価指数、インド中銀金融会合、11月独GFK消費者信頼感指数、カナダ中銀金融会合、8月米S&Pケースシラー住宅価格指数、10月消費者信頼感指数、中国-EU首脳会議、ユンケル・ユーログループ議長講演

26(水)Q3豪州消費者物価指数、EU首脳会談、9月米耐久財受注、9月新築住宅販売、ドラギ伊中銀総裁講演、トレモンティ伊財務相講演

27(木)日銀会合、NZ中銀会合、10月ユーロ圏消費者信頼感指数、Q3米GDP速報値、新規失業保険、9月中古住宅販売、アイルランド大統領選挙

28(金)9月日本雇用統計、9月日本消費者物価指数、9月日本鉱工業生産、9月米個人所得、10月ミシガン大学消費者信頼感指数

マーケットの焦点

キーワード― 欧州債務問題-EU首脳会談(2度目10/26)、11/4G20、豪州第3四半期消費者物価指数(10/26)、円高と日銀介入の有無、中国景況・人民元

先週の株式市場、商品相場は”下げて戻す”という行って来いの展開でした。

欧州問題が相変わらず焦点でギリシャでは反緊縮財政デモやストが激化したり、またリビアのカダフィ大佐が捕捉・殺害されると言う事件もありました。

株価は前週末と比較してNYダウや、欧州(DAX総合指数)が若干値を上げて終わっていますが、その他地域では総じて軟調で、特に中国の株価はGDPの減速を受けて元気がありません。

通貨市場でも独政府からギリシャ債務問題で悲観的な見方が出たことから先週月曜日には大きく値を下げましたが、その後はEU首脳会談に向けての期待感もあり、下げを取り戻した形でした。

ユーロは1.39台前半から1.36台半ばに下落した後、再び1.39台近辺まで戻し、ユーロ円も107円台後半から104円台後半に落ちた後105円台後半に戻しています。豪ドルも同じく1.03台後半→1.01台前半→1.03台後半、豪ドル円80円台前半→77円台半ば→79円台前半という展開でした。

欧州問題では20日(木)にギリシャ国会で緊縮財政法案が2回目の採決で可決されましたが、欧州安定化基金(EFSF)の規模拡充を巡る議論や、欧州銀行の資本増強と民間関与問題、ギリシャ債務の減免(ヘアカット)問題とまだまだ問題山積で、21日(金)のユーロ圏財務相会談や23日(日)のEU首脳会談で議論されたが、結局結論は出ていません。

今後今週26日(水)の第2回EU首脳会談で決着を図り、11/4(金)のカンヌサミット(G20)までに同戦略の取りまとめを行う意向のようです。

今週は豪州国内でも26日(水)に発表される第3四半期消費者物価指数が来月のRBA理事会における利下げの有無を占う上で注目されます。

また先週金曜日にドル円は75.78の史上安値を付けています。

これはユーロや豪ドルが買い戻されるという”米ドル総じて下落地合”が背後にあり、これに投機的なドル売り仕掛けがあったようですが、本日も安住財務相は「円高行き過ぎれば断固たる措置」と繰り返しています。

先週政府は2兆円規模の円高対策を発表していますが、金曜日のドル円売り仕掛けを見る限り市場の納得を得ていないようで、今後は政府・日銀がどの程度アグレッシブに円売り介入に出てくるかを試す展開となりそうです。

また先週発表された中国の第3四半期GDPは前期の9.5%から9.1%にスローダウンしました。米国上院の”対中制裁法案”可決に対して、中国は世界最大の米債券保有国として米債売却を匂わせると同時に、「人民元の水準はかなりいいところまで上昇した」などと発言するなど、米中間の軋轢が高まっています。

今後中国経済の動向と米中関係にも注意を払う必要があります。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 1.0118-1.0378 AUDYEN 77.63-80.28

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0100-1.0500  AUDYEN 77.50-81.50

今週の豪ドルはUP & DOWNでしょう

先週の豪ドルは”大きく下げて買い戻し”でした。

やはり焦点は依然欧州債務問題ですが、国内でも18日(火)に発表された”今月のRBA理事会議事録”でインフレ見通しが下方修正されたことから、”来月利下げ観測”が高まったことも先週初豪ドルを下押ししました。

ただ週末にかけてEU首脳会談における解決期待も高まり、またロシア中銀が年末にかけて同国外貨準備における豪ドル割合を引き上げる旨発表したことも豪ドルサポートとなりました。

以前”RBAの利下げの3元方程式”と申しましたが、変数は9月の雇用統計(これは強かったので X)、欧州問題(これはまだ結論が出ず△)、26日に発表されるQ3CPIです。26日の結果が注目されます。

今週は上述のように26日の国内CPIとEU首脳会談に注目が集まります。

豪ドルも9月上旬から大きく下落して、10月上旬に取り敢えず底値を打ち、その後上昇に転じて現在”半値戻し”を完成した状況です。

今週のイベントの結果を確認して、次なるトレンド(上か下か)がはっきりしてくるものと思われます。

それまでは、現レベル中心のUP & DOWNの揉み合いとなりそうです。

 

それでは 、今週も Have a nice WEEK!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

・豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。 http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

・現在セントラル短資FXブログに執筆中!

http://www.central-tanshifx.com/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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