日本に行くのだから、やはり東北に行かなければと思ったのですが、べつに、被災地にボランティアではありません。東北に行くことで少しでも観光客の数が増えれば…ということで岩手の山の中の温泉宿へ。

朝、ホテルの周りを散策しようと出かけました。ちょうど紅葉の季節で、それは見事な紅葉が山肌一面に広がり、やっぱり日本はこの四季折々の自然の美しさが一番と思ったわけです。

しばらく歩いて、部屋の窓から見えたホテルの裏庭に歩いて出ようと思い、山道を林の中に入っていきました。しばらく行くと湿原のようなところを板張りの遊歩道が渡してあり、きれいに整備されていました。そのうち眼下にホテルとその裏を流れる川と、庭園のBBQ設備などが現れ、ちょっとしたお散歩コースを楽しんできたわけです。

ホテル裏口から中に入ってドアを閉めると、ドアの横に張り紙がありました。

「熊除けの鈴はレセプションにお返しください」

（えっ！熊除けって、熊が出るの？）

どうやらこの辺りでは熊が出るらしく、鈴を持って山道など歩くようになっているようです…って、そんなことつゆ知らず、暢気にお散歩してきてしまいました。

（そういえば、先月は、札幌市で市街地に熊が出てきたというニュースがあったばかり。ホントに熊が出てきたらどうなっていたの？）

ホテルの人に聞いたら「ええ、熊が出るようですよ。私はまだ見たことないですが」って、そんな！　いま、裏の山道歩いてきたんだけど…。

まあ、最近は熊も居場所がなくなって、だんだんと里におりてくるようで、日本の各地で熊出没のニュースが伝えられています。これも宅地開発などで山林を開拓して住宅地にしていったツケなんでしょうね。

そのうえ、最近は熊どころか、ワニやトカゲや蛇や、その他爬虫類やら、獰猛な動物まで、さまざまな動物が街中で発見されています。ペットブームで「キャー、可愛い！」などと最初は可愛がって手に入れたペットも、そのうち飽きてきて、仕舞いには世話するのも面倒になって、そこらに捨ててしまう輩がいるようです。

そんなわけで、捨てられたさまざまなペットが野生化して、時たま住宅地に出没となるわけで、これはこれで熊以上に迷惑な話しです。それに、これはなにも特別なペットにかぎりません。犬や猫も捨てられて野生化している現実があります。

環境破壊による生態系の変化と同時に、人間の身勝手な行動が動物たちを虐待しているわけです。そのうち動物たちの逆襲が始まるかもしれません。