先週、新聞記事を目にして驚きの声を上げてしまいました。シドニー市内のジョージストリートが「通りを行き交う人がみな笑顔で親切」だとされていたんです。いったいどこの通りと間違えたの? と思ってしまいました。
「ジョージストリートの通行人は世界で一番、礼儀正しく親切」そんな調査結果が報告されたんです。
この調査、世界の主要な目抜き通り30カ所と、そこにある400店舗を調査したもので、なんと、「ジョージストリートを行き交う10人のうち9人が笑顔で親切」だったというのです。
香港やジュネーブでは、旅行者(調査員)に声をかけたり、助けようとしたりということがなく、60%の人は気にもかけていなかったといいます。それに比べてシドニーのジョージストリートは…、というわけです。
まあ、世界で一番と評価されてうれしいですね。たしかにジョージストリートに限らず、オーストラリアでは、ちょっとしたことでも知らない人が親切に駆け寄ってくれたりします。お母さんが一人でベビーカーを押したりしていると、歩道の段差やエスカレーターなどで「大丈夫?」と必ず誰かが声をかけてくれます。オーストラリア人気質なのでしょうか。皆さんも親切にされた体験をお持ちでしょう。
また、この調査では、「雰囲気・清潔さ・お店のサービス」でも、ジョージストリートは6位に入っています。これはパリのシャンゼリゼやニューヨークのウォールストリート、ロンドンのボンドストリートを押さえての堂々の評価です。
ちなみに1位はシンガポールのオーチャードロードで、歩道も広くて清潔、多様な店舗が並び店員も丁寧ということが評価されています。
ところでパリのシャンゼリゼは、地元の人は親切だったものの、お店の態度が無礼で横柄だったといいますし、また、北京の王府井通りでは、お店の店員が挨拶しないと指摘されています。行ったことはありませんが、なんだかそうだろうなと分かる気がします。
シドニー市によると、ジョージストリートの一日当たりの歩行者数は17万6,000人だそうです。
「シドニーは親切と清潔で知られている」という声もありますが、最近の人口増加で街行く人もせわしなく、なんだか他人を気遣うゆとりのようなものが次第に少なくなってきたような気もします。
毎日、ジョージストリートを歩く身としては、はたして笑顔と親切はいったいどこにあるの? と、これから探すはめになるかもしれません。
ところで「世界の10大通り」というのがあります。さまざまな理由で超有名な通りです。
1位は、パリのシャンゼリゼ通り(世界で最も美しい通りとして有名)
2位は、ラスベガスのラスベガス大通り(カジノが建ち並ぶことで有名)
3位は、エルサレムのヴィア・ドロローサ(キリストの十字架の道として有名)
4位は、ニューヨークのウォールストリート(世界の金融街として有名)
5位は、バンコクのカオサンロード(バックパッカー向けのホテルやお土産店で有名)
6位は、シンガポールのオーチャードロード(ショッピング通りとして知られ、通りの清潔さで有名)
7位は、スペインのランブラス通り(繁華街にあり、多くの人の賑わいで有名)
8位は、ハリウッドのウォーク・オブ・フェーム(名声の歩道。有名人の星形プレートで有名)
9位は、ロンドンのアビーロード(ビートルズのスタジオで有名)
10位は、サンフランシスコのロンバードストリート(ヘアピンカーブで有名)(写真下)
(水越)