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オーストラリアにも新幹線が?

オーストラリア大陸は唯一、高速鉄道のない大陸だ、なんていわれています。世界に取り残されないように、オーストラリアにも新幹線のような高速鉄道をもうけるべきだという意見が以前から強くあります。

世界の高速鉄道は、現在14カ所で運行されていますが、2015年には24カ所に増えると予測されています。高速鉄道車両の数も、2008年に1737両だったのが、2011年には2517両に、そして2015年には3700両に増えるとされています。

まさに世界では高速鉄道への需要が高まっているということですね。

高速鉄道は何もスピードだけが求められているわけではなく、その信頼性と、航空機からの乗り換え需要を期待されています。それに、実現すれば車での移動が減り、温暖化対策にも寄与するというわけです。

オーストラリアも世界の動きに乗り遅れないように、高速鉄道を建設すべきだというのですが、とはいっても、広大な大陸で人口も少なく、大規模なインフラ投資する資金的余裕が政府にあるかとなると、なかなか難しいのです。

最初の計画は、1984年、当時のホーク労働党政権が計画を発表しました。結局、莫大な費用がかかるということと、一歩、都市部から郊外にでると、とたんに何もないブッシュの世界が広がるオーストラリアの現状に、なかなか計画が前に進んできませんでした。

それが動いたのが、2011年8月、連邦政府が高速鉄道のインフラ事業に関する調査報告書を提出しました。

報告書によると、シドニー/メルボルン間を最高速度350キロ、約3時間で結び、料金も99ドルというものです。計画では、ブリスベン/ニューカッスル/シドニー/キャンベラ/メルボルンの大陸東南部を結ぶ全長1600キロの高速鉄道ネットワークを建設し、総費用610億ドル〜1080億ドルというものです。政府はさらに詳細な調査を実施して、11月には発表される予定です。

実現すれば、特にシドニーとセントラルコースト間が近くなり、通勤圏として発展する可能性が高まります。キャンベラとの間もかなり近くなります。日本の新幹線も売り込みに必死のようです。

早く実現しないかなと心待ちにしているのですが、何年も先の話でしょうね。それまでは相変わらず、車で郊外の牛や羊を眺めながらのドライブになりそうです。

(水越)

写真は、ビクトリア州を走る長距離鉄道。V/Line VLocity train at Lara Victoria Australia(©Marcus Wong Wongm)

 

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