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シドニー発豪ドル見通し(2012年3月19日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

3/19(月)スティーブンスRBA総裁講演、ガスパル・ポルトガル財務相講演、ダドリーNY連銀総裁講演

20(火)日本休場(秋分の日)、RBA議事録、米2月住宅着工/建設許可件数、スペイン短期債入札、ギリシャ145億ユーロの国債償還、コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演、バーナンキFRB議長講演、米共和党イリノイ州予備選

21(水)独2年債入札、ポルトガル短期債入札、英MPC議事録、米2月中古住宅販売件数、NZQ4GDP

22(木)日本2月貿易収支、英2月小売売上高、米新規失業保険、米2月景気先行指標、バーナンキFRB講演

23(金)米2月新規住宅販売、ブラード・セントルイス連銀総裁講演、ロックハート・アトランタ連銀総裁講演、バーナンキFRB議長講演

マーケットの焦点

キーワード― 欧州債務危機の緩和(今週ギリシャの大型国債償還は大丈夫との見方)、米国追加緩和観測の後退(バーナンキ議長講演)、日本の貿易赤字、期末のリパトリ

先週はギリシャに対する1300億ユーロの第二次支援策も正式承認され、世界的なリスク選好の動きからNYダウは13,000ドルを、日経平均は10,000円を回復しました。

ただ今年の成長目標を7.5%に引き下げ、しかも不動産バブル懸念から金融引き締め継続が示唆された中国の株価は前週比で若干下落しています。

また商品相場ではドル高やリスク回避の後退から金価格が1,700ドル台から1,600ドル台に下落し、原油は105~107ドル(1バレル当たり)で一進一退でした。

為替市場では米FOMCで景気判断が引き上げられ、QE3への期待感が後退したことからドル買い/円売りの動きが活発化しました。

ドル円は一時昨年4月以来の高値84円台前半に上昇し、ユーロ円も110円近辺、豪ドル円88円台など軒並み円クロスが値を上げました。

今週20日(火)にはギリシャ国債145億ユーロの償還がありますが、既に第二次支援1300億ユーロが決定されていますので、今更この償還を問題視する見方は減っています。

このところ米経済では強い雇用統計や小売売上高が出て、米景気回復期待が高まって来ています。

米金融政策を占う上でも今週数回予定されるバーナンキFRB議長の講演が重要視されます。依然として脆弱な金融市場に安心感を与えるためにも、金融引き締め転換を示唆するような言動はないものと思われまますが、彼の景気判断が注目されます。

また22日(木)には日本の2月貿易統計が発表されます。前月は-1兆4、769億円の大幅赤字ととなりましたが、再度大幅な赤字が確認される場合には、現在の円安基調が更に進展する可能性があります。

3月末を迎えて、例年ですと本邦企業の海外拠点からの利益送金・円転の動き(リパトリ)が活発化しますが、海外収益減少や地場での損出補てんなどから大きなリパトリが発生しない可能性が指摘されます。

市場の焦点は徐々に欧州債務問題から米・中・日などの景況に移行しつつあるようです。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 1.0423-1.0597 AUDYEN 86.09-88.58

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0400-1.0700  AUDYEN 86.50-89.50

今週の豪ドルは調整売りをこなしつつ、上値テストが予想されます

先週の豪ドルは上記米ドル上昇に加えて国内指標も軒並み軟調な数字となり対米ドルで上値が重い展開となりましたが、対円ではドル円の急伸を受けて88円台後半に年初来の高値を更新しました。

発表された指標では1月住宅融資、2月NAB企業信頼感、3月WESTPAC消費者信頼感、Q4新規住宅着工、2月新車販売など軟調な数字が続きました。

一方欧州発のリスク回避の動きは沈静化していることや、鉄鉱石などの資源価格は堅調なこと、更には豪ドル円の上昇などを背景として、豪ドルの下値も1.04台前半と限定的で、むしろ売り一巡後今週は1.06近辺まで値を戻しています。

今週は本日のスティーブンスRBA総裁の講演以外国内で大きなイベントや経済指標の発表はなく、豪ドルも米ドルや円の動きを見ながらの展開となります。

上記のように3月期末のリパトリの動きには要注意ですが、むしろ世界的に株価が堅調であることから、新年度の豪ドルなど外貨投資の動きが予想されます。

今年になって豪ドルが大きく下落した局面では、やはり欧州不安や中国の景気減速懸念など外的要因によるリスク回避の動きが活発化した背景がありました。

最大の懸念事項である欧州不安が軽減している現状、調整的な豪ドルの反落地合いには、再び押し目買いがサポートする展開が予想されます。

 

それではHave a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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