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自転車通学の効用

オーストラリアは世界でも肥満が多い国…そんなことが言われているのですが、どうやらホントらしいです。まあ、街中を歩いていると、結構大柄な人をよく見かけますし、納得してしまうのですが。

肥満は食事と運動不足が原因だといいますが、特に子どもたちの運動不足を指摘する調査結果が発表されました。

昔と比べて、子どもたちが学校に通うのに、車を利用しているというのです。

約40年前の1970年の調査では、84%の子どもや学生は公共交通機関を利用して学校に通い、自家用車を利用するのは16%しかいませんでした。それが、今回の調査では、63%が自家用車を利用し、21%が公共交通機関を利用、25%が徒歩通学、11%が自転車通学という結果でした。(その他の方法が3%というのですが、スケボーですかね? いくつかの組み合わせと答えた人もいます。)

最近シドニー市内は、自転車専用レーンが設けられて、自転車通勤する人が増えています。環境保護派のシドニー市長の奮闘によるものですが、はたしてこれで子どもたちの自転車通学が増えるのでしょうか。

ところが、親の半数は危険だからといって子どもの自転車通学を認めていません。それに徒歩にしても、通学時や下校時に子どもが誘拐されたり、交通事故にあったりというリスクがあるとして、親が車で送り迎えしているのがほとんどです。

専門家にいわせると、「そんなリスクよりも、家で何もしないでテレビを見ながらポテトチップスを食べているほうが、よっぽどリスクがある」ということです。

親の3分の2は、自転車専用レーンがあって、安全なルートが確保されているなら、子どもに自転車通学をさせるとしています。

子どもにとっては毎日学校に通うことは適度な運動になるわけですから、歩いたり自転車に乗ったりして通学できると、確かに肥満解消に結びつくかもしれません。実際に、学校の近くにサイクルウェイが設けられたところでは、子どもたちの自転車通学が増えているといいます。

食事の内容もさることながら、適度な運動を持続するためにも、歩いたり、自転車に乗ったりすれば、(スケートボードも?)効果があるようです。

州政府や財界などは、シドニー市内に増えている自転車専用レーンについて、交通の邪魔だとして不快感を示していますが、環境ばかりではなく、子どもの肥満対策にもよいとなれば、少しは考えを変えることになるでしょうか。

(水越)

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