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シドニー発豪ドル見通し(2012年5月21日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

 

豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

5/21(月)北半球金環日食、ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

22(火)東京スカイツリー開業、米4月中古住宅販売、ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

23(水)日銀会合、EU緊急サミット、日本4月貿易収支、英中銀議事録、米4月新築住宅販売件数、コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演、初のエジプト大統領選挙(23、24日)

24(木)5月日銀月報、4月NZ貿易収支、独Q1GDP(確報値)、独5月ifo景況感指数、英4月小売売上高、NZ Q1PPI、日本Q1GDP(速報値)、米新規失業保険申請件数、ドラギECB総裁講演、ビスコイタリア中銀総裁講演、ダドリーNY連銀総裁講演

25(金)日本4月全国消費者物価指数、独6月GFK消費者信頼感指数、米5月ミシガン大学消費者信頼感指数

マーケットの焦点

キーワード― ギリシャのユーロ離脱問題、日銀会合と日本の4月貿易収支、FRBの追加緩和観測

先週も欧州リスクで世界同時株安の様相となりました。週末のキャンプデービットG8では欧州危機が主要テーマとなり「財政緊縮に加えて経済成長を目指す。ギリシャはユーロ圏にとどまるべき」と緊縮財政一辺倒反対派に歩み寄りを見せる一方、ギリシャ引き留めに一致団結した声明を出しました。

また財政緊縮より経済成長優先を掲げてサルコジ大統領を破って当選したオランド新仏大統領も「ギリシャのユーロ圏残留に向けてあらゆることを行う必要」と述べて協力姿勢を示し、オバマ大統領も秋の大統領選挙を前に外交ポイント獲得に躍起の様子で、各国ともそれぞれの理由でかなり政治色の強いG8となったとの印象です。

ただ現実には先週も格付け会社フィッチがギリシャのユーロ圏離脱リスクを想定して同国の格下げ(CCC)を発表したり、ムーディーズがスペインの銀行格付けを下げるなど、楽観的な見方は遠のいているのが現状です。

今週23日(水)にEU緊急サミットが予定されますが、6月17日のギリシャ再選挙まで思惑先行の相場展開となりそうです。

また23日に日銀会合、4月の日本貿易収支が発表になりますが、先週発表された日本のQ1GDPが前期比年率で+4.1%と高い数値となったことから(復興需要)、追加緩和観測が後退し円買い圧力が上昇する可能性があります。一方、貿易収支は4,708憶円程度の赤字が予想され、5月から日本の原発が運転停止されることから、構造的な貿易赤字の継続が予想され、これは円買い圧力の後退を意味します。

したがって日本サイドでは引き続き円売り圧力・円買い圧力が共存する状態です。

ただ先週も発表された米国の雇用指数や景況指数が不冴えで追加緩和観測が根強く、加えて期待されたフェースブックの上場後も株価伸び悩みで失望感が出るなど、米国サイドでもリスク回避のドル買いが出やすい状況で、ドル円についてもむしろ下方圧力が高まりつつあるようで、日銀の介入姿勢が注目されるポイントに近付きつつあります。

今週もこのようにリスク回避材料が目立ちますが、EU首脳会議はじめ国際会議でどのような有効策が出されるかがポイントとなります。

市場の失望感が強まる場合にはリスク回避の動きがもう一段強まる可能性もあるでしょう。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ   AUDUSD 0.9795-1.0035  AUDYEN77.54-80.38

今週の予想レンジ AUDUSD 0.9700-1.0000  AUDYEN 76.50-79.50

今週の豪ドルは買い戻し一巡後は再び軟調でしょう

先週の豪ドルは欧州不安に加えて前週発表された中国の4月諸指標(貿易収支、小売売上高、鉱工業生産等)が冴えなかったことからリスク回避の動き強まり、一時昨年11月以来の安値0.97台、昨年12月以来の安値77円台まで下落しました。

前週末に中国人民銀行が銀行の預金準備率を50bp引き下げましたが(金融緩和)株価の反発は一時的で中国の景気減速懸念は収まりませんでした。

RBAの5月利下げ(50bp)以降も年内更に50bp程度の利下げ観測が強く、これも豪ドルの上値を重くしています。

米豪の10年債利回り格差は昨年は2.3-2.5%ありましたが、現在は1.3%程度まで縮小しており、これも豪ドル軟調を裏付けています。

今週国内では大きな重要指標等はなく、欧州や中国の材料がメインとなりますが、週末のキャンプデービットG8を控えたショートカバーて現在豪ドルは1.28台、78円台まで小反発していますが、依然として欧州や中国の不透明感は強く、ポジション調整一巡後は再び軟調地合いに戻る可能性が高いでしょう。

中期的には欧州ソブリンリスクも回避に向かい、中国経済もソフトランディングに向かうものと思われますが、足元はやはりリスク回避の動きがメインテーマとなりそうです。

 

それではHave a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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