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シドニー発豪ドル見通し(2012年8月13日)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

8/13(月)日本Q2GDP一次速報値、ギリシャQ2GDP

14(火)NAB7月企業信頼感・景況感、日銀議事録、仏Q2GDP、独Q2GDP、ユーロ圏Q2GDP、英7月小売物価・消費者物価、米7月小売売上高

15(水)日本終戦記念日、インド・韓国休場、英7月失業率、英中銀理事録、米7月CPI、米7月設備稼働率、米7月鉱工業生産、米国債利払い日

16(木)英7月小売売上高、ユーロ圏7月CPI、米新規失業保険、米7月住宅着工、米7月建設許可件数、コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演

17(金)ユーロ圏6月経常収支・貿易収支、米8月ミシガン大学消費者信頼感指数、米7月景気先行指数

マーケットの焦点

キーワード―依然円高、日欧Q2GDP、米中政治

先週は欧州不安も一服し、主要国の株式相場、商品相場も堅調でした。

しかしドル円は78円台前半に張り付いたままで、ドル円の軟調が際立ちます。

ドル円は2008年10月、つまりリーマンショック後に100円の大台を割って以来、2009年4月一時的に100円を回復しますが、その後はほぼ4年間近く100円以下にいる訳で、そのうちドル円が”三桁”であったことすら忘れ去られてしまうのではないでしょうか?

8月は特に15日が”米債利払い日”ということで、その円転という特殊要因や、本邦輸入業者のお盆休みでまとまったドル円の買い需要が出ないという季節要因もあります。

また今朝発表された日本のQ2GDPが事前予想より低い+1.4%(前期比年率、予想は+2.3%、前回+4.7%)となりましたが、これも”景気低迷から円安”とはならずに”リスク回避的な円買い”要因となる状況です。

欧州情勢は各国政治の夏季休暇入りもあり小康ですが、再び欧州情勢が悪化し、リスク回避色が強まってドル円が76-77円台に下落する場合には政府・日銀による介入実施の可能性が高まるでしょう。

今朝に日本のQ2GDPに続いて本日はギリシャのQ2GDPが発表され、また明日は独・仏そしてユーロ圏のQ2GDPも発表されます。

ユーロ圏のGDPは前年同期比で前回の-0.1%から-0.4%に減速幅拡大予想で、欧州財政赤字問題の解決の基盤である景気回復は依然として覚束ない状況であり、欧州債務問題の根の深さを確認することとなりそうです。

最近の米中間の人民元問題再燃や韓国大統領の竹島訪問など見るにつけ、今後予定される9月の民主・自民党党首選、10月の中国トップ交代、11月の米大統領選挙、12月の韓国大統領選挙など政治的日程が嫌でも意識されます。

米中ともに自国経済立て直しと外交面でのイニシアティブを巡る通貨戦争も譲歩できないポイントでしょう。

また経済のソフトランディングを狙う中国では引き続き金融緩和を継続し、預金準備率を50pts程度引き下げる可能性が高いでしょう。

為替相場は各国経済や金融政策の影響を強く受けますが、その経済や金融政策を決するのは各国政治であり、年末にかけての各国政治事情にも注意を払う必要があります。

 

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ   AUDUSD 1.0530-1.0613 AUDYEN82.51-83.3.36

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0350-1.0650  AUDYEN 81.00-84.00

今週の豪ドルはブルセンチメント継続でしょうが、調整反落の可能性には要注意

豪ドルは引き続き対米ドルや欧州通貨で堅調地合いを維持しています。

先週はRBA理事会では予想通りに利下げはなく、また発表された7月雇用統計は6月の大幅悪化の後、予想をやや上回る強い数字となりました。

更に発表されたRBAの四半期金融政策報告書では今年の成長見通しを前回5月の3%から3.75%に上方修正しています。

最近アジアや欧州各国中銀が外貨準備の分散投資先として、安全資産としてまた利回り格差から豪州債を指定するケースが増えており、豪ドル堅調の一因となっています。

ただ先週のRBAの四半期金融政策報告でも”継続的な豪ドル高がこれまでより成長を損なう公算”と、指摘しており、産業界のみならず複数のRBA元理事から豪ドル高弊害論が出ているのも事実です。

今後商品相場が回復して豪州の交易条件が改善すれば多少の豪ドル高は容認されるでしょうが、交易条件が更に悪化し(1年前にピークアウトしたとRBAは指摘しています)、にもかかわらず豪ドルが続伸する場合には、当局による豪ドル高けん制の可能性もあるでしょう。

豪ドルは現在高値圏にありますが、これは欧州不安の一服感によるところが大であり、今後の情勢いかんでは豪ドル買いポジションの巻き戻しが出る可能性にも留意する必要があるでしょう。

それではHave a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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