不動産購入の流れ、その7
売買契約へ署名
/購入申込みから1週間で契約。手付金の準備も忘れずに
いよいよ契約です。ちなみに、購入申込みをしてから売買契約までは1週間から2週間というのが一般的でしょう。準備が整うまで、焦って契約書に署名しないのが鉄則です。売り手市場のオーストラリアの不動産マーケットでは、「他にも待っている買い手がいる」などと言って契約を急がせる不動産業者が多いです。
確かに、せっかく交渉をして諸条件がまとまっても、他の買手が現れて、好条件を提示するかもしれません。しかし、準備不足で契約した結果、不良物件だったとか、ローンが下りず損害賠償を請求されたというリスクと比較すると、準備を整えてから契約をするのが賢明です。弁護士の交渉次第では、 ローンの本承認が下りなかったり、建築物調査の結果に問題がある場合には契約を解除できるという条件を契約書に盛り込むことや、クーリングオフ期間を長くすることもできます。弁護士とのコミュニケーションをよくとって、リスク管理をする中でも購入のタイミングを逃さないようにしたいものです。
売買契約時には、通常購入価格の10%の手付金を支払います。支払い方法は小切手です。現金を受け入れる売主はほとんどいません。小切手を用意できないと契約日が延期になってしまいます。
ちなみに、小切手にはパーソナルチェック(personal check)とバンクチェック(bank check)があります。パーソナルチェックとは、銀行が発行する小切手綴りで自分で支払先、金額、日付を書き込み署名をします。パーソナルチェックを持っていればその場で迅速に小切手を作成できるので便利です。購入価格が決まってすぐに契約を結びたい場合や、オークションで住宅を購入する場合など、このパーソナルチェックを持っていると銀行に行かずに手付金の準備ができます。住宅購入をお考えの方は事前に銀行でパーソナルチェックを発行してもらっておくことをお勧めします。
また、バンクチェックとは、銀行の窓口で作成する小切手です。小切手を作成する銀行に額面分の預金があるか、現金を窓口に持っていく必要があります。不動産売買の引渡しではバンクチェックを作成する必要があります。
次回は、その8
残金決済
/引渡し前にバンクチェックを準備
に続きます。
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国際社会のグローバル化が進んだ影響もあり、日本国内でも英語をはじめとする外国語を話す機会は、以前と比べて多くなりました…