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シドニー発豪ドル見通し(2012年11月5日)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

11/5(月)豪州9月小売売上高・9月貿易収支・10月ANZ求人広告、中国10月非製造業PMI、米10月ISM非製造業景気指数、G20

6(火)RBA理事会(金利据え置き予想)、米大統領選挙、ユーロ圏9月PPI

7(水)欧州委員会、ユーロ圏9月小売売上高、NZQ3失業率、メルケル独首相欧州議会で講演、ドラギECB総裁講演

8(木)第18回中国共産党大会(~14日)、日本9月国際収支、豪州10月雇用統計、英国中銀理事会、ECB理事会、ギリシャ8月失業率、米新規失業保険、ユーロ圏財務相会合

9(金)RBA四半期金融政策報告、中国10月指標(CPI、PPI、小売売上高、鉱工業生産)

10(土)中国10月貿易収支

マーケットの焦点

キーワード―米大統領選挙(11/6)、中国共産党大会(11/8-14)、日本版財政の崖、欧州債務問題

先週も日銀会合における追加緩和(基金増額11兆円)や米国10月雇用統計の強い非農業部門就業者数の伸び(171千人)などを材料に、世界的に株価も堅調裡に終わりました。

今週は米大統領選挙や中国共産党大会における新指導部決定など大きなイベントを控えています。

米大統領選挙ではオバマ大統領とロムニー候補の支持率は拮抗しているようですが、特に”財政の崖”問題を年末に控えていくつかのシナリオが描けます。

1)オバマ勝利、上院民主党、下院共和党の場合―現状のネジレ議会継続で年末にかけて”財政の崖”懸念からドルが軟調

2)ロムニー勝利、上院共和党、下院共和党の場合―ブッシュ減税などの減税措置延長により、”財政の崖”懸念が緩和してドル高

3)ロムニー勝利、上院民主党、下院共和党の場合―ネジレ議会継続で年末にかけて”財政の崖”懸念からドルが軟調

いずれにしてもFRBによる金融緩和策へ批判的なロムニー氏が勝つ場合にはドル高に推移する可能性が高まるでしょう。

また中国共産党大会では新指導部が決定しますが、9月の中国諸指標(PMI、小売売上、鉱工業生産など)はややボトムアウト感があり、新指導部のもとで機運が盛り上がれば“第四四半期景気回復期待”が更に高まる可能性があります。

一方日本では臨時国会における特例公債法案が成立しない場合には、11月末までに財源枯渇状態に陥り、日本政府の危機対応能力への懐疑的な見方や、日本国債の格下げの可能性が高まり円売り圧力が強まるでしょう。

また欧州問題も依然としてギリシャへの支援やスペインの支援要請問題も一進一退で、ギリシャ議会では連立政権の民主左派が緊縮財政策に反対を表明しており、連立政権が崩壊すれば再びギリシャ危機再来の可能性も否定できません。

米国、中国、欧州、日本共に流動的な要因が多く、為替市場も結果次第ではボラタイルな動きとなりそうです。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ   AUDUSD 1.0325-1.0419 AUDYEN 81.98-83.83

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0150-1.0450 AUDYEN 82.00-85.00

今週の豪ドルは豪ドル円中心に堅調推移でしょう

先週は欧州不安再燃の懸念もありユーロは1.28台に反落しましたが、一方豪ドルは発表された10月の中国製造業PMI、HSBC製造業PMI共に堅調な数字となったことや鉄鉱石のスポット価格が上昇したことから一時1.04台前半、83円台後半まで値を上げました。

この結果豪ドル/ユーロは0.80台後半まで上伸しています。

RBAが豪ドル高抑制の意図もあって、海外中銀の豪ドル買い需要に対して自己勘定で豪ドルを売っているとの観測がありました。

RBAの公式コメントはありませんが、係るコマーシャルベースの豪ドル売りは多かれ少なかれRBAが毎月行っているオペレーションです。

またフィリップ・ロウ副総裁は「介入は非常に大きな措置であり、極限の状況下でのみ行われるべき」と発言しており、豪ドル高抑制のための市場介入の可能性は現状低いと言えます。

本日発表された9月の豪州小売売上高は前月比+0.5%(予想+0.4%、前回+0.3%)とまあまあな数字であり、また9月の貿易収支は-1,456mio豪ドルと前月の-1,876mioからは改善しましたが、9カ月連続の赤字となりました。

明日はRBA理事会が開催されますが、先月に続いて連続利下げする程に内外の状況が悪化しているとは思われず、金利据え置きを予想します。

また木曜日の豪州10月雇用統計、金曜日のRBAの四半期金融報告が、また金曜日には中国10月の諸指標(CPI、PPI、小売売上高、鉱工業生産)が発表され注目されます。

上記のように米大統領選挙や中国共産党大会というビッグイベント以外にも材料が多い週となりますが、対米ドルでは売り買い交錯となる一方、ドル円が80円台を固める動きとなれば、豪ドル円は一段高となる可能性があります。

それではHave a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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